ドイツ・ダイムラー(Daimler)は2019年1月ごろから生産を始める大型トラックの新型「Actros」に、デジタル化したドアミラー(以下、電子サイドミラー)を搭載する(図1、2)。大型トラックの量産モデルとしては世界で初めて。電子サイドミラーは、従来のサイドミラーをカメラに置き換え、側後方の映像をフロントピラーの車内側に搭載した液晶ディスプレーに映す。

図1 ドイツ・ダイムラー(Daimler)が発表した大型トラックの新型「Actros」
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図2 大型トラックとして初めて電子サイドミラーを搭載する、カメラは片側1個
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 「トラック運転者の“死角”を全方位で無くす」――。ドイツ・ダイムラー(Daimler)商用車部門幹部のStefan Buchner氏は意気込む。同社が「IAA商用車ショー(IAA Commercial Vehicles show)」(開催期間2018年9月20~27日)に先立つ2018年9月18日に開いた技術説明会で述べた。死角を減らし、安全性を高める鍵となるのが「電子サイドミラーだ」と同氏は語る(関連記事:トラックの単一車線走行支援、独ダイムラーが導入 他社に先駆け)。

 死角を減らせるのは、カメラの方が画角を広げやすいから。一般的なトラックのサイドミラーの画角は30度ほどで、Actrosはこれを超える画角で撮影可能なカメラを搭載するようだ。撮影した映像は、フロントピラーの車内側に縦置きした15インチの液晶ディスプレーに表示する(図3、4)。運転者の姿勢や目線の高さによってミラーの見え方が変わることがないため、運転者が入れ替わってもミラーの調整は不要になる。

図3 15インチの液晶ディスプレーをフロントピラーの内側に設置、左側
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図4 ディスプレー、右側
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1個のカメラで2種の映像

 視認性を高めるため、撮影範囲と距離が違って見える二つの映像を生成し、ディスプレーの上下に分けて映す。映像は上部が大きく下部が小さい。上部には範囲が狭く拡大したように見える映像を、下部には範囲が広く遠目で見たような映像を表示する。

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