ディスプレー分野で世界最大の学会「SID 2018」(5月20日~25日、米国ロサンゼルス)のシンポジウムで、筆者が興味を持ったシンポジウムの講演を報告するシリーズ。第5回は、ソニーが開発した4032ppiと超高精細の有機ELマイクロディスプレーについて紹介する。同社は“4032ppi High-Resolution OLED Microdisplay”と題して発表した(論文番号46.3)。

 同社が開発した4032ppiの有機ELマイクロディスプレーは、画素ピッチが6.3μm、画面サイズ0.5型、画素数がUXGA(1600×1200)である。120fps(フレーム/秒)の高フレームレート(プログレッシブ)、1000cd/m2の高輝度、多画素でも従来品と同等の低消費電力、そして広視野角を実現した。2018年11月に量産開始予定である。オーサーズインタビューでのデモ写真を、図1に示す。

図1 オーサーズインタビューで披露したディスプレーの概要
(出所:ソニー)
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 同社は1年前の「SID 2017」で開発計画を披露したが、当時示したデバイスを実現した格好だ(日経 xTECHの関連記事、図9を参照)。市場規模は小さいものの、パネルメーカーとして付加価値が得られる製品だと思う。何より、実用化されている意味は大きい。最近話題の新型ディスプレーといえばマイクロLEDだが、今年のSIDでのセッションは昨年以上に盛況だった。しかし、量産しているメーカーはソニーのみであり、この状況は昨年から変わらない。さまざまなデバイス構造やプロセスの提案があるが、「実用化されてなんぼ」の話である。

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