マイクロLEDが大きな注目を浴びたディスプレーの学会「SID 2018」(5月20~25日、米国ロサンゼルス)。このマイクロLEDより一回りチップ寸法が大きな「ミニLED」が、昨年ごろから注目され始めている。さらに今年のSIDでは、ミニLEDが液晶パネルのバックライト応用で既に実用化目前であることが、展示会などではっきりと見えた。

 ミニLEDを液晶バックライトのローカルディミングに応用することによって、液晶パネルの黒表示を格段に改善することができる。現在HDR(High Dynamic Range)表示の競争で争っている有機ELパネルの強敵となる。有機ELで市場拡大を狙う韓国勢に対して、日本、台湾、中国のパネルメーカーがミニLEDを積極的に取り入れようとする姿が、今回のSIDで浮き彫りになった。

日台中のパネルメーカーが競ったミニLED応用

 図1に、今回の展示会におけるミニLEDの代表的な展示品を示す。展示したのは日本のジャパンディスプレイ(JDI)、台湾の友達光電(AU Optronics:AUO)、中国の京東方科技集団(BOE Technology Group)と天馬微電子(Tianma Microelectronics)である。応用は、AR用、スマホ用、車載、ゲーム用モニターなど、液晶ディスプレーの小型から大型までの全てをカバーしている。

図1 SID 2018の展示会にあった主なミニLEDの応用品の代表例
この他にも幾つかの展示品があった。
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 図2に、ミニLEDバックライトを搭載した液晶パネル各社の展示品の仕様を一覧表にまとめた。2型のVR用から27型のモニターまで、様々な画面サイズとあらゆるアプリケーション分野をカバーしている。このミニLEDバックライトを採用することによる最大の効果は、ローカルディミングによる液晶パネルの黒表示の改善である。コントラスト比は10万対1と有機ELに匹敵する値を達成している。

 なおスマホにミニLEDの直下型バックライトを応用する場合、モジュールの厚みが増加することが懸念される。しかし、AUOの6型の厚み、天馬の6.46型の厚み、さらにはBOEの実物展示を見ると、思ったより厚みの増加は少なく感じた。コントラスト比の大幅な改善に比べたら、目をつぶれる範囲内かもしれない。

図2 SID 2018で展示された液晶バックライトへの応用品の仕様
展示品に掲載されていた仕様を筆者が整理した。仕様を公開していない部分は空欄としてある。
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