「企業・産業を枠を超えた協力と協業で、エッジ領域のプラットフォームを実現する」──。Edgecrossコンソーシアム代表理事の金井正一氏は2018年6月14日、日経BP社主催の「Factory 2018 名古屋」(2018年6月13~14日、名古屋市中小企業振興会館)の基調講演に登壇してこう語った。

Edgecrossコンソーシアム代表理事の金井正一氏
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 Edgecrossコンソーシアムは「FAとITの協調」を目指し、アドバンテック、オムロン、NEC、日本IBM、日本オラクル、三菱電機の6社が幹事会社となって2017年11月に発足させた団体。エッジコンピューティング領域のソフトウエアプラットフォーム「Edgecross」初の基本ソフトを2018年5月8日から提供し始めた。

 金井氏は講演の冒頭でドイツのIndustrie 4.0、中国の中国製造2025、米国のManufacturing USAなどを紹介。世界の主要国が製造業の進化に向けて、製造分野のIoTに取り組んでいる状況を紹介。その上で日本政府が提唱する「ソサエティ5.0(Society5.0)」をどれ位の人が知っているか?と会場に尋ねた。会場からかなり手が挙がった様子を見て、「みなさんさすがよくご存じで安心しました。実は私は前職でソサエティ5.0の認知向上も手掛けていたので…」と、笑顔を見せた。

エッジコンピューティング領域のプラットフォームがものづくりを取り巻く2つの大きな課題を解決する
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ものづくりの現場には様々な課題

 金井氏はソサエティ5.0の理念に基づき、「製造業ではサプライチェーン、エンジニアリングチェーンが交錯するバリュ―チェーンの融合領域で価値が生まれている」と説明。「融合領域でデジタルツールを用いたデータ利活用の拡大・迅速化を進める必要がある。それがIoT導入の意義」とした。

 一方でものづくりの現場は様々な問題を抱えている。IoT活用のためには生産現場のFAシステムとクラウドなどのIT領域の間でのデータ連携が必須になる。しかし生産現場には様々なメーカーの生産装置やFA機器が混在しており、技術要素が様々で複雑なためデータ連携自体が容易ではないというのが課題の1つ目となる。またデータを活用したIoT化を進めるにはそれぞれのデータをラベリングするデータの整理から始める必要があることが2つ目の課題だ。

 金井氏は「この2つの課題を解決するのがエッジプラットフォーム」と説明する。FAとITの間のエッジ領域にエッジプラットフォームを置くことで、プラットフォームがデータハブとなって技術要素の違いを吸収できる。また生産現場から吸い上げたデータをラベリングして階層化管理し、ITシステムへスムースにデータを渡せる。

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