本記事は、日経 xTECHの「500円玉の識別率は背景が黒か白かで変わるか、MSのクラウドAIで試してみた」(2019年5月21日掲載)を再編集したものです。

 米マイクロソフト(Microsoft)の「Custom Vision Service」は、独自の画像識別AIを開発するためのクラウドサービスの1つ。AIを一から作るのではなく学習済みAIに追加学習させることで、膨大な学習データもAI開発の高度なスキルやノウハウも必要としないとされる。ではAI開発経験の無い記者が1円、5円、10円、50円、100円、500円という6種の硬貨を見分けるAIを作ると、どれだけの精度になるか。これを試す。

 前回は、6種の硬貨ごとに学習用の画像を48枚ずつ用意。これを基にCustom Vision ServiceでAIを開発したところ、正答率は95%だった。その際に用いた学習用と検証用の画像は全て、黒い紙の上に硬貨を置いて1枚ずつ撮影した「黒地」のものだ。そのため出来上がったのは、「黒地特化型の硬貨識別AI」になっている可能性がある。

 そこで今回は、硬貨の画像の背景が変わっても正確に識別できるAIの開発に挑む。

 まずは前回のAIの正答率が、黒地以外の背景の画像ではどの程度になるのかを調べる。画像の背景としては、木目(もくめ)調の机の上に硬貨を置いて撮影した「木目地」、白い紙の上に置いて撮影した「白地」を用意する。

 前回と同じく、iPhone 7 Plusと標準カメラアプリで真上から硬貨を撮影。1画像に1枚の硬貨(表または裏)が入る体裁で、iPhoneの高さを固定することにより同一種の硬貨は一定の大きさで写す。硬貨の向きもほぼ一定にした。

背景が木目(木目地)の画像と白地の画像

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