「この文書、何が言いたいの?」。そう言いたくなる文書を目にすることはないだろうか。文章力の講師を務めるAND CREATEの清水久三子代表取締役に、現場にありがちなダメ文書を添削してもらった。

 企画書に仕様書、指示書、手順書、報告書。技術者が作成する文書は多岐にわたる。内容は異なっても、文書を相手に「通じる」ものにするために求められる要件は、基本的に変わらない。

 ビジネスで用いられる文書の目的は、「相手に動いてもらう」ことだ。自分が期待する通りの行動を、積極的に取ってもらう。そのためには、相手に文書の意味を正しく理解し、納得してもらうことが不可欠である。文書の書き手は、常にそれを意識しなければならない。

 ところが実際は、それができていない文書が散見される。ここではそうした「ダメ文書」の典型例を取り上げ、何がダメなのか、どう改善すれば「通じる」文章になるかを見ていこう。

システム導入の調査報告書、何が問題?

 以下は、あるシステム導入事例に関する調査報告書だ。とあるシステムを導入した他社の事例を調べ、その効果や課題などについてまとめている。

 一見問題がなさそうだが、よく中身を読むと多数の問題点がある。どんな問題か考えてみよう。

クロステックマート事例調査報告書
1.対象ユーザ・業務
  クロステックマート
  在庫管理システム
2.導入時期
  2016年4月から移行開始。2017年3月全店舗完了。
3.問題点
  ・新サービス提供に向けてネットワークインフラの刷新を図る
  ・通信コストの削減を図る
4.導入技術・製品
  ・A社ブロードバンド回線
  ・A社マルチキャスト配信サービス
  ・A社広域イーサネットサービス
  ・B社VPN
  ・C社情報端末 E-pad
5.システム構成図
   別紙参照
6.改善された点
  ・ネットワークの二重化
  ・セキュリティ強化
  ・通信コスト削減
  ・リアルタイム情報共有
7.今後の課題
  ・更なる利便性の向上
8.まとめ
  業界のインテリジェント化に備えた、クロステックマートのネットワークインフラの整備は参考になった。

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