本記事は、日経 xTECHの「2段階方式で脱Java、JACICがオラクルと特別契約」(2018年12月12日掲載)を再編集したものです。

 米オラクルがJava SE 8の無償サポートを終了するのに伴い、企業に比べ遅れ気味だった中央省庁などが対象システムの刷新に動き出した。行政機関が重い腰を上げたことで、「脱Java」の動きが広がる可能性がある。

 米オラクルはJavaの開発・実行環境「Java SE 8」における商用向け更新版の無償サポートを2019年1月に終了し、不具合や脆弱性の修正プログラムの無償提供を終えた。企業や組織がJavaを安全に使い続けるには、同社と有償のサポート契約を結ぶか、Javaをバージョンアップする必要がある。

日本建設情報総合センター(JACIC)と総務省「電子政府の総合窓口(e-Gov)」の対応
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 企業の情報システムはもちろん、実は中央官庁などの行政機関が使うシステムの中にはJavaで開発したものが多く、影響が大きい。例えば建設業界向けシステムを運用する一般財団法人、日本建設情報総合センター(JACIC)は無償サポート終了後に2段階で対応を進める。対象は「電子入札コアシステム」。行政機関が電子入札システムを開発する際に必要な機能を提供するパッケージソフトだ。

 国土交通省や農林水産省、防衛省などのほか、47都道府県や全国の4割の市区町村がそれぞれ電子入札システム開発に利用している。応札者である全国の土木業者は事務所のPCにICカードリーダーを接続し、電子認証を経て同システムにログインする。

 JACICはコアシステムのプログラムをJavaで記述し、応札者側PCでのICカードによる認証や電子署名の処理はJavaアプレットで実行している。

 省庁や自治体は原則として情報セキュリティーポリシーによってサポート切れのソフトウエアを利用できない。しかもオラクルは半年ごとに更新する方針を打ち出している。最新版に移行するたびに各省や全国の自治体が検証や導入を繰り返すのは現実的ではない。コストもかさんでしまう。

 JACICは第1段階として、米オラクルと直接結んだ特別契約に基づき2年間限定でコアシステム専用のJRE(Java実行環境)をオラクルから入手し、応札者に無償で再配布する。全国の応札者数を勘案して「30万ライセンスを上限に設定した」(JACICのシステムエンジニアリング部)。

 JACICは第2段階としてコアシステム自体をJava以外の言語で刷新し、同システムの「脱Java」を図る考えだ。

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