2020年が幕を開けた。デジタル技術の進化によって人々の生活や社会はどう変わるのか。企業はどんな対応をすべきか。商機はどこにあるのか。20の技術や市場・関心事を対象に、2020年の行方を大胆予測した。今回はサブスクリプションを取り上げる。

 デジタルからリアルへ、消費者向けから企業向けへ――。2020年は継続課金型で商品やサービスを提供する「サブスクリプション」の提供ビジネスが広がる。矢野経済研究所によれば2023年度の国内サブスク市場は2018年度比1.5倍の8623億5000万円まで拡大するという。

 当初はパソコンやスマートフォン向けのデジタルコンテンツ配信が主流だったが、ここへきて物理的なモノを貸し出すサービスが目立ち始めた。洋服のサブスクで先行するエアークローゼットの登録会員数はサービス開始から4年で25万人を超えた。

図 サブスクリプションサービスの成功例
デジタルからリアルへ拡大
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 パナソニックはテレビを、LGエレクトロニクス・ジャパンは家電を月額制で提供し始めた。トヨタ自動車の「KINTO」は頭金なしの月額定額で同社の自動車を利用できるサービスだ。KINTOは現時点で好調とは言えないが2020年はサービスの見直しなどで盛り返すだろう。

 消費者向けから企業向けへの拡大も注目だ。代表例がソフト分野。米アドビシステムズは「Photoshop」をはじめとする同社ソフトを売り切りから年間契約の課金方式に事実上切り替えた。

 かつて自動車や家電の「所有」は豊かさの象徴だった。そこすらサブスクがおよぶ動きはモノと利用者の関係について見直しを迫る。2020年は消費財と耐久消費財という経済統計の2区分に加えて、新たなサブスクという区分が加わる可能性もある。

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