2020年が幕を開けた。デジタル技術の進化によって人々の生活や社会はどう変わるのか。企業はどんな対応をすべきか。商機はどこにあるのか。20の技術や市場・関心事を対象に、2020年の行方を大胆予測した。今回は5Gを取り上げる。

 2010年の第4世代移動通信システム(4G)以来、10年ぶりとなる新世代の通信サービスである第5世代移動通信システム(5G)が2020年3月以降にいよいよ国内で商用化される。

 第3世代移動通信システム(3G)時代に始まった動画配信は4Gによって「当たり前のサービス」として普及し、ユーチューバーをはじめとする新たな職や文化を生み出した。遠隔会議によってオフィスに縛られない働き方も広がった。5Gでも新たな「当たり前」が生まれる。4G時代に始まったIoT(インターネット・オブ・シングズ)だ。

 2020年からの5G時代は建機や工作機械、自販機などだけでなく、工場やオフィス、街中、自宅などあらゆる場所にある電気機器がIoT対応となるだろう。毎日使う機器のメンテナンスは「故障したので修理する」から「故障しそうなので修理する」に変質し、機器が突然壊れて困るシーンが激減する。

 保守サポートなどのサービスモデルにも影響するだろう。保守業者は平日昼間に計画的に修理できるようになるため、夜間や休日を含む突然の故障に備える体制を縮小できる。そうなれば修理時の出張料や保守契約料などの低減という形で、機器のユーザーにも恩恵が巡ってくると期待できる。

 とはいえ実際にそうした世界が到来するにはもう数年かかりそうだ。2020年の段階では、スマホと通信各社のサービスエリアのそれぞれ一部のみが5G対応になり、通信速度が4Gよりさらに高まったと実感できる程度の恩恵にとどまるだろう。

楽天モバイルが2019年10月に実施した、5G回線によるVR動画配信の実証実験の様子(写真提供:楽天モバイル)
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