2020年が幕を開けた。デジタル技術の進化によって人々の生活や社会はどう変わるのか。企業はどんな対応をすべきか。商機はどこにあるのか。20の技術や市場・関心事を対象に、2020年の行方を大胆予測した。今回はキャッシュレス決済を取り上げる。

 スマホのQRコード決済機能や非接触決済機能を使ってモノやサービスを買う「キャッシュレス決済」が広がっている。政府は2025年までにキャッシュレス決済の比率を40%まで高める目標を掲げているが、3年前倒しの2022年に達成すると予測する。同比率は「キャッシュレス支払手段による年間支払金額」を「国の家計最終消費支出」で割り込んで算出する。

 富士キメラ総研によれば同比率は2018年に25.5%で2019年は28.9%(見込み)だった。ここ1、2年は年3~4ポイント増だったが2020年は一気にその2倍の6~8ポイント増え、同比率は35%を超えるだろう。仮に2021年以降に成長ペースが例年並みに戻っても2022年には40%を超える計算になる。

 予測の根拠は2020年にキャッシュレス決済のイベントが目白押しな点だ。まず2020年9月から政府主導のマイナポイントが始まる。25%と還元率も大きく、利用増は間違いない。さらに盛り上がる山場は2020年10月をめどとする、Zホールディングス(HD)とLINEの経営統合だ。

2019年11月18日に開いた統合発表会見に臨んだZホールディングスの川辺健太郎社長(左)とLINEの出沢剛社長。PayPayとLINE Payの巨大陣営が生まれる(写真:村田 和聡)
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 ZHDはQR決済サービス「PayPay」の運営会社を傘下に持つ。PayPayと「LINE Pay」の何らかの統合や連携を機に再び100億円規模の「還元祭り」が催され、個人の利用頻度が一段と高まる可能性は高い。

 競合する楽天は子会社の楽天モバイルが2020年に自営回線による通信サービスを始める。その際、「楽天ペイ」にからめたキャンペーンを打つ可能性は十分にある。

 加えて鹿児島銀行の「Payどん」や福岡銀行の「YOKA!Pay」など、地方でも独自ペイが広がっている。2019年11月には福井銀行らがQRコードによる地域通貨の決済サービスに乗り出す方針を示すなど、全国的な動きになってきている。

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