多忙なITエンジニアは心身ともに疲労しやすい。ここでは日経SYSTEMSの過去記事を紹介。大切なのが休日における疲労回復だ。不適切な方法で失敗しないように、正しい疲労回復法を学ぼう。

 「休暇を取って旅行に行ったのに、仕事のことが気になって、余計に疲れてしまった」。こう語るのは、通販サイトを運営する企業に勤務するAさんだ。Aさんは以前、ITベンダーでプロジェクトマネジャーを務めていた。さまざまな困難に遭いながらもプロジェクトを終了させ、ようやく休暇を取得した。しかし、うまく気分転換することができない。結局、「疲れが残ったまま次のプロジェクトに臨むことになり、体調を崩してしまった」とAさんは当時を振り返る。

「休日の過ごし方で仕事の質が決まる」

 Aさんのような、休日の過ごし方で失敗経験を持つITエンジニアは少なくない。以下の図を見てほしい。ITエンジニアを対象に「プロジェクトのどんな時期に、最も体調を崩したり病気になったりしやすいか」を質問した結果だ。一番多かったのは「プロジェクトが進行中で多忙なとき」という回答。次に「プロジェクトの完了後や谷間の時期」という回答が続いた(回答者数は151人)。

ITエンジニアが体調を崩しやすいタイミング
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 ここで注目してほしいのは、プロジェクトの完了後や谷間の時期、具体的には「休日」なのに、多忙なときと同様に体調を崩しやすいという結果だ。仕事が一段落して緊張感の取れた時期ほど、健康管理が甘くなるともいえる。

 確かに、休日さえ取れば疲労回復できるわけではない。Aさんは「休日の過ごし方で、次の仕事の質が決まってくる」と話す。実際、取材を通して、ITエンジニアが行いがちな休日の疲労回復法の多くが、実は逆効果になりかねないことが分かった。また、大手ITベンダーなどでITエンジニアを多く診察した経験を持つ産業医の浜口伝博医師は「肉体的な疲労回復だけではだめ。心と体の両面からの疲労回復を考えることが大切だ」と指摘する。

 そこで本特集では、疲労回復時にどんな失敗をしがちなのか、その回復法がなぜダメなのか、正しい方法はどのようなものかを、以下の五つのパターンで紹介する。

(1)寝だめをする
(2)家でゴロゴロする
(3)積極的に気晴らしする
(4)スポーツに熱中する
(5)飲酒でリラックスする

 心と体の両面から自分の疲労レベルを把握できるチェックシートも掲載した。ぜひ試してみてほしい。