日経アーキテクチュアが設計事務所の主宰者を対象に実施した独自調査では、デジタルツールの導入に関する悩みも聞いた。デジタルツールを用いて生産性の向上を図ろうにも、「予算の確保」がままならない状況が浮き彫りになった。

 導入しているデジタルツールについて尋ねると、最も多かったのがiPadなどのタブレット端末だ。回答者の約半数が選んだ。

Q.導入しているデジタルツールは?
導入しているツールに「タブレット端末」を選んだ主宰者は約半数。プレゼンテーションや現場でのコミュニケーションツールとして効果を実感している主宰者も多い。VR(仮想現実)ソフトや3次元(3D)プリンターなどはまだ普及が進んでいないようだ(資料:日経アーキテクチュア)
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 自由回答では、「書類やカタログの山から解放された。以前の資料などを即座に参照できるため、現場での決定が早くなった」と効果を実感している主宰者も多く、タブレット端末の導入が浸透してきたことが分かる。

 その次に「スケッチアップ」や「ライノセラス」などの3次元モデリングソフトが入り、「スカイプ」などのインターネット電話やクラウド型のデータ共有システムが続いた。

 BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトは22%が導入していると回答した。自由回答でBIMの可能性について聞くと、「手戻りが少なくなることと、発注者の理解が早くなることに期待している」「生産性向上や発注者とのコミュニケーションの円滑化の面で可能性が大きい」といった前向きな意見がある一方、慎重に検討しようと考える主宰者も目立った。

 慎重派の意見では例えば、「小規模な物件では使いにくい。手描きの現場はいまだに多い」「BIMを扱える協力設計事務所が少なく、メリットを享受できない」などが挙がった。

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