ビッグデータ分析のサービスや製品、コンサルティングなどを手掛ける米テラデータ(Teradata)が重要な局面を迎えている。2019年1~9月期の決算は減収、赤字転落となり、オリバー・ラッゼスバーガーCEO(最高経営責任者)が決算発表同日付で退任した。

 同社は目下、業績不振からの回復に向けた正念場にある。復活への大きな鍵を握るのが、同社が持つ優良顧客への価値提供を通じて成功体験を積み重ね、新たなサブスクリプション型のビジネスへ展開していくことだ。幸い、主力の新分析プラットフォームの「Teradata Vantage」を利用するユーザーの成果も見え始め、再成長に向けたパーツがそろいつつある。

 テラデータが2019年10月20日~24日に米国デンバーで開催した年次イベント「Teradata Universe 2019」は、同社のユーザー会が主催している。2018年のUniverseの基調講演にはVantageの1号ユーザーである米通信大手ベライゾンワイヤレス(Verizon Wireless)が登壇。今回のUniverseの基調講演には、独ドイツテレコム(Deutsche Telekom)、英ボーダフォン(Vodafone)といった、世界の通信大手が顔をそろえた。テラデータにとって通信事業者は金融と並ぶ最も大きな顧客インダストリーである。

2019年10月のユーザー年次イベントに登壇した、ドイツテレコムのビジネス部門CEO
[画像のクリックで拡大表示]

 これらの通信大手は顧客のデータを分析し、解約を防止するリテンションなどに生かしている。ベライゾンでは分析データの活用により、一般に2~3%といわれる解約率を1%以下に抑えたという。性別、年齢、居住地域、所得、職業、学歴、家族構成などのデータを機械学習させて、顧客ニーズを予測したり、解約しそうな顧客に適切なキャンペーンを実施したりしている。

 ベライゾンではVantageを利用することで、最新の分析情報を1時間以内に社内で共有できるようになったという。こうした分析のリアルタイム化や社内での共有にVantageを利用する事例が増えている。

 今回のUniverseで目立ったのは米航空業界のユーザー講演だ。なかでも米大手航空会社のデルタ航空(Delta Air Lines)はVantageのユーザーとして3件の発表を行った。デルタは業績も堅調だ。2019年1~9月期の利益は36億6900万ドル(約4000億円)と前年同期比25%増を達成している。

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が2020年1月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら