ビッグデータ分析のサービスや製品、コンサルティングなどを手掛ける米テラデータ(Teradata)が再成長に向けて、重要な局面を迎えている。同社が米国時間の2019年11月7日に発表した2019年1~9月期の決算は減収、赤字転落という厳しい結果となった。テラデータは同時に、2019年1月に就任したばかりのオリバー・ラッゼスバーガーCEO(最高経営責任者)が同日付で退任すると発表した。

 2019年1~9月期の決算は売上高が14億500万ドル(約1530億円)で、前年同期比1億7100万ドル(約186億円)の減収だった。損益は前年同期比で1600万ドルのマイナスとなり100万ドル(約1億円)の赤字に沈んだ。

 ラッゼスバーガー前CEOの解任は、今回の赤字や株価低迷の責任を取らされたものとみられる。同社の株価はラッゼスバーガー前CEOの就任前後から下り基調となっていた。

 ラッゼスバーガー前CEOは、2016年からCPO(最高製品責任者)、2018年からCOO(最高執行責任者)として、分析ハードウエアの売り切り型からサブスクリプション型のサービスへの移行を進めてきた。ビジネス転換の最中にあって、CEO就任から1年足らずでの電撃解任はあまりにも早い見切りだ。

ラッゼスバーガー前CEO(写真一番左、2019年10月に開催した年次イベント「Teradata Universe 2019」にて)
[画像のクリックで拡大表示]

 テラデータが2019年10月20日~24日に米国デンバーで開催した年次イベント「Teradata Universe 2019」で日経BPのインタビューに応じたラッゼスバーガー前CEO(当時はCEO)は、「サブスクリプション型への移行で売り上げは減少した。一般的にサブスクリプションのモデルに移行すると、最初の3年~5年程度は売り上げが減少し、一時的に利益率も低くなる傾向がある」と説明していた。

 今から思えば、ラッゼスバーガー前CEOは「評価を下すのはあと3年待ってほしい」と訴えていたのかもしれない。ただしCEO交代に当たって同氏の後任のビクター・ランド暫定CEOは「ビジョンと成長戦略を達成するため、今が変革の実行を加速する新しいCEOを特定する適切な時期であると判断した」とのコメントを発表した。

サブスクリプションへの転換後の成長を描けるか

 サブスクリプション型の契約への移行は既に90%と、以前予想していた70%よりも早く進展しているという。それ自体は同社のもくろみ通りだ。ただラッゼスバーガー前CEOがインタビューで言及していた「長期的視点で見れば全く心配する必要はない。むしろ、売り切りモデルよりも安定した利益を獲得できるだろう」という見通しには黄色信号が灯ったのかもしれない。

 今回発表した2019年1~9月期の決算を見ると、サブスクリプション型の事業が着実に伸びていることが分かる。しかし同時に、課題がいくつか浮かび上がってくる。

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が2020年1月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら