「Park-PFIでポテンシャルを引き出し、今よりも人が集まる魅力的な公園にしたかった」。こう語るのは、大日本コンサルタント大阪支社地域交通計画室の島瑞穂氏だ。

 Park-PFIは、民間事業者の資金や企画力を活用して公園を整備し、地域活性化の起爆剤にする制度のこと。2017年改正の都市公園法で創設された。

 島氏は、公園利用者が求める施設や民間事業者の参入意欲などを調査するPark-PFIの導入検討業務を担当。社外のまちづくり活動で育んできた人脈を生かし、発注者が想定していなかった視点から公園の魅力や課題を見つけ出した。

大日本コンサルタント大阪支社の島瑞穂氏。技術士(建設部門)。大阪市立大学大学院で都市計画を専攻し、2015年度に同社へ入社。中部支社で亀山サンシャインパークの整備検討などに携わった後、大阪支社へ異動。同社初のPark-PFI導入検討業務を担当した。焼きイモづくりが趣味(写真:日経コンストラクション)
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 島氏が力を発揮したのは、滋賀県の彦根城に隣接する金亀(こんき)公園のPark-PFI導入検討業務だ。同社が18年度に実施した。

 県は、24年に同公園で開催する国民体育大会(国体)に向け、新たに陸上競技場などを整備する計画を進めている。国体後も、彦根城を訪れる観光客や「ビワイチ」と呼ぶ自転車による琵琶湖一周の挑戦者が公園を利用しやすくなるよう、Park-PFIの導入を模索。民間事業者が公園内にカフェや売店といった施設を造ることを想定して業務を発注した。

 大日本コンサルタントにとって、Park-PFIの導入検討はこれが初めてだった。社内に前例がない中で島氏は、公園近くで信号待ちのビワイチ挑戦者に声をかけて回るなど精力的に利用者の意見を集めた。

 その一方で目を付けたのが、金亀公園から数百メートル離れた滋賀大学に通う学生だ。より多くの立場からの意見を集めたいと考え、滋賀大学の旧知の教員に相談してアンケート調査を実施。同公園の知名度や活用方法を尋ねた。

滋賀県が金亀公園に建設を計画する陸上競技場のパース。周辺の整備を含め、2023年度に開催する国体のリハーサル大会までの完成を目指す。琵琶湖を自転車で一周する「ビワイチ」の拠点とする構想もある。大日本コンサルタントは18年度に同公園へのPark-PFIの導入検討を担当した(資料:滋賀県)
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