2018年までのPCは、大半の製品が米インテル(Intel)のCPUを搭載していたが、2019年に状況は大きく変わり米AMD(Advanced Micro Devices)の「Ryzen」を搭載するPCが一気に増えた。2020年はどうなりそうかを含めて、最新のCPU事情をまとめてみよう。

カオスと化したインテルのCPUラインアップ

 まずはインテルのCPUラインアップから見ていこう。

 インテルのCPUはCore i9、i7、i5といったブランドの他に、セグメント(搭載PCの種類、TDPによる区分)、世代、マイクロアーキテクチャー(命令処理の仕組み)など、性能へ影響する様々な要素が入り組んで展開されている。

 さらに最新の第10世代Coreプロセッサーは、「薄型軽量ノートPC向け」という同じターゲットセグメントに対してマイクロアーキテクチャーが大きく異なる2種類をほぼ同時に出すなど、もはやカオスと化している。

 こうしたラインアップ戦略は、行き当たりばったりという印象が拭えないが、ターゲットセグメントとシリーズ(Uシリーズなど)だけでも把握しておくと、ある程度すっきりしてくるだろう。今後セグメントの定義がどのようになっていくか不透明な部分もあるため、「第9世代まではこうだ」と捉えて頭に入れておくとよい。

インテルのCPUブランド体系。上位からi9、i7、i5と序列が付けられている。ただ、これはあくまでも同一セグメント内での序列だ
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インテルのCPUのターゲットセグメントと対応シリーズ。あくまでもインテルが想定しているターゲットであり、実際の採用例とは異なる場合もある
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 例えば「Intel Core i7-10710 U processor」は、「10」という数字があるので第10世代のCoreプロセッサーだ。「i7」なので上位ブランド、かつ「U」が付くので薄型軽量ノート向けであると分かる。

2種類存在する第10世代Coreプロセッサーのネーミングルールの違いを解説するスライド。カオス化したラインアップを象徴している
(出所:米インテル)
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