残る調査項目である「導入時期」「推進体制」「RPAの適用業務」「導入RPAツール名」のそれぞれについて、調査結果を見ていこう。

 導入時期については89社から有効回答を得た。そこで各社の回答に基づき、RPAの導入を始めた企業の累計がどのように増えたかを時系列グラフに示した。

図 RPAの導入時期別にみた企業数の累積分布(有効回答数:89)
2017年に導入が進んだ
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 ここから分かるのは多くの企業が2017年にRPAの導入を始めた事実だ。2016年12月までにRPAの導入を始めた企業はわずか10社と全体の11.2%にとどまっていたが、2017年12月までに導入を始めた企業の数は58社に増えていた。2017年の1年間で回答した89社の53.9%に当たる48社が導入を始めたことになる。その後、2018年には30社が導入を開始。残る1社は2020年に導入を予定する。

 2017年に多くの企業がRPAの導入を始めた背景には、働き方改革の流れが加速していたことがあった。2017年3月、政府が働き方改革実行計画を掲げた。この計画の中で政府は企業の職場から長時間労働をなくすために、残業時間に上限を設定。違反した企業に罰則を科す方針を示した。

 企業は仕事の生産性を高めて社員の残業を減らす必要に迫られた。このうちオフィスワークの多くを占めるPC作業の自動化の手段としてRPAに注目が集まった。

 RPAベンダーの動きも2016年から2017年にかけて加速していた。2016年7月、普及団体の日本RPA協会が設立。アビームコンサルティングをはじめとする大手コンサルティング会社が導入支援サービスを本格的に始めた。2017年にはユーアイパス(UiPath)やブループリズム(Blue Prism)といった海外のRPAベンダーが相次ぎ日本法人を設立しているほか、RPAテクノロジーズやNTTデータグループなど国内RPAベンダーも自社製品の販売を強化した。

先進企業は主体的に開始

 ただし超先進集団と先進集団12社の開始時期を見ると、別の側面が浮かび上がる。12社のうち8社が2014年から2017年2月までの間にRPAの導入を始めていたのだ。政府が働き方改革実行計画を掲げる前に取り組みを始めていた格好だ。オフィスワーク改革に主体的に取り組んできた様子が見て取れる。開始時期の早さも大きな成果を得ている要因だと言えそうだ。

 RPAを導入する際の「推進体制」に関しては回答が大きく2つに割れた。回答があった86社のうち58.2%が「情報システム部門」または「情報システム子会社」を主体にしていると答えたのに対して、41.8%が情報システム部門以外を推進の主体に据えていると回答した。

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