配車サービス大手の米ウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies)は2019年10月28日(現地時間)、金融サービスの開発などを手掛ける新部門「Uber Money」を設立したと発表した。同部門の責任者を務めるピーター・ヘーズルハート氏が米国で開催中のFinTechイベント「Money20/20」において明らかにした。

ウーバー・テクノロジーズは新部門「Uber Money」を立ち上げた
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Uber Moneyの責任者を務めるピーター・ヘーズルハート氏
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 Uber Moneyが提供する新機能の第1弾は「リアルタイム報酬(Real-Time Earnings)」。ウーバーのドライバーが配車サービスで稼いだ報酬をリアルタイムで受け取れるようにする機能だ。

 ウーバーはドライバーに対し、基本的に週単位で報酬を支払う。デビットカードを使ってリアルタイムで報酬を得られるインスタントペイも提供しているが、手数料が必要(ウーバーが提供するカードを使う場合は無料)なほか、1日の支払い回数に制限があった。新機能を使えば、ドライバーはこうした制限を受けずに、デビットカードでリアルタイムに報酬を受け取れるようになる。

 ヘーズルハート氏は「ウーバーのエコシステムを拡大するには、ドライバーに対して速い車両を無料で提供するだけでは不十分」と述べる。そこでドライバーがウーバーのデビットカードを使うさらなるメリットとして、ガソリンの割引特典を新たに付ける。ガソリン代をこのカードで支払うと、3~6%の割引が受けられる。ガソリン代が多くかかるドライバーにとって、ガソリンの割引は収入増に大きく貢献するという。

ウーバーのデビットカードで報酬を受け取るドライバーに対し、ガソリン代を割り引く
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 ヘーズルハート氏はUber Moneyの取り組みとして、ウォレット機能「Uber Wallet」をドライバー向けアプリに追加する方針も明かした。ドライバーはUber Walletを使って、自分の収入や支出を管理できるほか、車両などの維持に必要な費用の支払いも可能にするという。

 さらにUber Walletをドライバー向けだけでなく、サービスの利用者側が使うUberやUber Eatsのアプリにも展開する予定だ。まずはドライバーに関わる金銭管理を押さえ、ゆくゆくは利用者側の決済も取り込んでいく。「Uber経済圏」とも言える取り組みが始まろうとしている。