Microsoft Word(以下、Word)には、変更箇所を履歴として残す「変更履歴」機能がある。この機能を使うと1つの文書を複数のユーザーで編集する際、誰がどこを修正・追記したかが分かるので大変便利だ。

 しかし文書を外部に配布する場合は、変更履歴を削除しておくのが鉄則である。今回はWord文書の変更履歴を削除し忘れた際に起こり得る失敗について解説する。

「変更履歴」の消し忘れに要注意

 前回に続いて、架空の中堅商社に勤務するヨコノさんとキムラ君の会話に耳を傾けてみよう。

キムラ:ヨコノ先輩。サムライIT社向けの提案書、これでいいでしょうか。

ヨコノ:どれどれ。今度は「プロパティ」の情報、消しているでしょうね。

キムラ:もちろんです。

ヨコノ:私が赤入れしたコメントも消した?

キムラ:もちろん、そちらも消しています。

ヨコノ:って、キムラ君。コメントどころか変更履歴もそのまま残ってるわよ。ほら、他社の企業名まで。これを先方に送ったら一大事よ。

キムラ:えっ。た、確かに消したはずなんですけど……。

 なぜ変更履歴もコメントも残ってしまったのか。この会話を理解するには、Wordの「変更履歴」のさらなる解説が必要だろう。

 「校閲」タブの「変更履歴の記録」ボタンから「変更履歴の記録」を選ぶと、「変更履歴」機能がオンになって、それ以降、文書に加えた修正や追記が記録されるようになる。初期設定では、削除した文字列には取り消し線、追記した文字列にはアンダーラインが追加される。

 ヨコノさんの会話にあるコメントとは、文書に挿入するコメントのことで、「校閲」タブにある「新しいコメント」で追加できる。

変更履歴とコメントを表示したWord文書。「校閲」タブ-「変更履歴の記録」ボタン-「変更履歴の記録」で、以後、変更箇所や追記箇所が記録される。コメントは「新しいコメント」で挿入する
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 変更履歴もコメントも便利な機能だが、削除だけではなく非表示にすることも可能な点に注意が必要だ。Wordの「校閲」タブにある「変更内容の表示」をクリックしてみよう。通常は「すべての変更履歴/コメント」が選択されている。

 これを同じメニューの中にある「変更履歴/コメントなし」に切り替える。すると変更履歴やコメントがすべて非表示になるはずだ。しかしあくまでも非表示になっただけで、再び「すべての変更履歴/コメント」を選ぶと、修正箇所やコメントがあらわになる。

 キムラ君が「確かに消したはず」と言っていた操作とは、「変更履歴/コメントなし」の選択だったようだ。本人は消したつもりでも、またすぐ元に戻せてしまう。

「変更内容の表示」 から「変更履歴/コメントなし」 を選ぶと、変更履歴やコメントが消えた。しかし変更履歴やコメントの情報は保持されたままだ
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