台風19号がもたらした大雨によって、千曲川や阿武隈川といった大河川だけでなく、支流の決壊や氾濫も相次いだ。その1つが東京都心から北西に50kmほど離れた埼玉県東松山市だ。

 同市内には、荒川水系の越辺(おっぺ)川やその支流である都幾(とき)川などが流れる。いずれも河道が大きく蛇行し、広い高水敷を持つ。

 国土交通省が都幾川の決壊を最初に発表したのは10月13日午後4時30分。越辺川との合流点に近い、下流から0.4kmの右岸だ。堤防が長さ110mにわたって崩れ、住宅地や水田など1.6km2が浸水した。国土地理院の推定によると浸水深さは最大数メートル。水没した車の中から70歳の男性が死亡しているのが見つかるなどの被害があった。

埼玉県東松山市早俣にある都幾川右岸0.4km地点の決壊箇所。国土交通省が10月14日、ドローンで撮影した。写真左を手前から奥に向かって流れる都幾川は、写真上を右から左に流れる越辺川と合流する(写真:国土交通省関東地方整備局)
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一帯が浸水した東松山市早俣地区。10月13日午後2時ごろ撮影(写真:日経 xTECH)
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水が引いた場所には、前面の壊れた乗用車が縁石ブロックに乗り上げるように残されていた。10月13日午後2時ごろ撮影(写真:日経 xTECH)
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 都幾川の下流から1.6kmの地点に架かる高野橋の観測所では、台風襲来前の12日午前0時に0.3mだった水位が、同日正午ごろから急激に上昇。午後3時には氾濫危険水位の4.1mを上回る4.27m、13日午前0時には6.34mのピークを記録した。実際の決壊は12日夜に起こったとみられる。

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