2019年10月9日、ノーベル化学賞の受賞者として、米国のJohn Goodenough氏、英国のStanley Whittingham氏とともに、旭化成 名誉フェローの吉野彰氏が選ばれました。ノーベル化学賞をめぐっては、この数年、Liイオン2次電池(LIB)とその開発関係者が受賞するのではと言われ続けてきました。

ノーベル化学賞の受賞が決まった吉野彰氏

 Liイオン2次電池は、スマートフォンは言うに及ばず、電気自動車(EV)やドローン、電力系統の安定化などに大きな役割を果たしつつあり、社会的なインパクトは巨大です。いつノーベル化学賞を受賞してもおかしくない状況でした。しかしながら、近年は生化学や分子生物学分野での受賞が多く、エレクトロニクス分野の関係者は悔しい思いをしてきました。その留飲を一気に下げたのが今回の吉野氏の受賞です。

 日経 xTECHでは、前身の「日経テクノロジーオンライン」や、専門技術雑誌「日経エレクトロニクス」「日経ものづくり」などを通じて、吉野氏を長らく取材してきました。取材でお目にかかった際の吉野氏の印象は、「技術に真っ直ぐに向き合う方」というものでした。技術の応援団である日経 xTECHとして、吉野氏の受賞ほどうれしいことはありません。

 今回、吉野氏の受賞を記念して、吉野氏関連の記事を過去記事を含めて、日経 xTECHの登録会員向けに一挙に公開しました。

 加えて、日経BPが毎年開催している最先端技術カンファレンス「テクノロジーNEXT」において、2018年6月15日に吉野氏が実際に登壇した講演動画「独占動画・ノーベル化学賞の吉野彰氏が50分間語り尽くした電池の未来」も期間限定で特別公開します。この講演については、吉野氏による特別寄稿「全固体電池技術の神髄と未来のクルマ社会」として論文にもまとめ直しました。併せて公開します。