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 前回までで、米アップル(Apple)が2019年9月に発表した新型「iPhone」(2019年版iPhone)3機種を分解した。最後に、同時発表のスマートウオッチ「Apple Watch Series 5」(以下、Apple Watch 5)を分解する。

Apple Watch Series 5(写真:加藤 康)
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 今回、日経 xTECHが購入したのはセルラーモデル(正確には「GPS+セルラーモデル」)である。ケースの寸法(縦方向)は40mm、素材はアルミニウム合金を選択した。

 Apple Watch 5の発売に伴い、2018年版の同4は販売を終了するが、2017年版の同3は値下げして併売する。4から5の主な変更点としては、以下が挙げられる。

・新型プロセッサー(S5)を搭載
・フラッシュメモリーの容量を増加(16Gバイト→32Gバイト)
・常時表示機能(装着している腕を上げたり、ボタンやディスプレーを操作したりしなくてもディスプレーに文字盤の一部を表示し続ける機能)を追加
・電子コンパスを追加
・選択可能なケース素材の種類を追加(4まではアルミニウム合金とステンレス鋼だけだったが、5ではチタンとセラミックスを追加)

なかなか開かない…

 歴代のApple Watchは、筐体(きょうたい)を開けるまでに苦労することが多かった。その例に漏れず、今回もなかなか開けられない。ヒートガンで温めて接着剤を溶かし、隙間にプラスチック製ピックを入れようとするが、なかなか入らない。

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ヒートガンで温めて筐体を開けようとするも、なかなか開かない。(写真:加藤 康)

 そのうち加熱しすぎたのか、ディスプレーが黄金色に変色してしまった。せっかくの常時表示ディスプレーも、これではもう使い物にならない(もともと使う気はないのだが…)。

加熱しすぎたのか、ディスプレーが変色してしまった(写真:加藤 康)
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 最終的には、万力でケースを挟み、加熱してからすぐにカッターの刃を隙間に入れることで筐体を開けられた。取り出した接着剤を2019年版iPhoneのものと比べると、明らかにApple Watchの方が強度は高そうである。

ついに筐体を開けられた(写真:加藤 康)
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 筐体を開けてまず目に入ってきたのは、リチウムイオン電池と触覚フィードバック機能を実現する「Taptic Engine」である。リチウムイオン電池は、中国・深圳市徳賽電池科技(Shenzhen Desay Battery Technology)グループの恵州市徳賽電池(Huizhou Desay Battery)製。(編集部が分解した)Apple Watch 4と同じメーカーだ。定格容量は245mAhで、4の224.9mAhから増えている(同じ40mmケース品での比較)。充電電圧は4.45V、公称電圧は3.85Vである。

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電池は、中国・深圳市徳賽電池科技グループの恵州市徳賽電池製(写真:加藤 康)

 ディスプレーの裏面には、シート状のNFC/RFID用アンテナや、3つのチップがある。この構造は、Apple Watch 4とほぼ同じだ。3つのチップのうち2つは表面に何も刻印されておらず、もう1つも「158J」としか書かれていない。この3つは、NFCコントローラー、RFIDコントローラー、タッチパネルコントローラーと考えられる。

ディスプレーの裏面。上の方に並んでいる3つのチップのシートをはがすと、左と真ん中には何も刻印されておらず、右は「158J」とだけ書かれていた(写真:加藤 康)
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