RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とOCR(光学的文字認識)を組み合わせて紙文書とパソコンを扱う作業をどう効率化していくか。先進企業への取材から、確実に成果を得るワザが7つあると分かった。今回は「実務を想定して試す」というワザを紹介する。

本特集で紹介するOCRとRPAを生かす7つのワザ。今回は「ワザ2 実務を想定して試す」を取り上げる
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ワザ2 実務を想定して試す

 第2のワザは「実務を想定して試す」だ。OCR(光学的文字認識)を選ぶときに効くワザである。OCRのソフトやクラウドサービスの種類は多いが、それぞれ「活字に強い」「手書き文字も精度よく読める」「請求書などに含まれる一覧表の内容を読み取れる」といった特徴を備える。

 しかし「現場に適用する場合、本当に現場で扱う紙文書の読み取りにその特徴を生かせるのかどうかは分からない。実際に試して確かめる必要がある」と、LIXILのIT部門システムインフラ部IT次世代化推進グループでOCRの導入を担当している高橋裕司氏は指摘する。

「LIXILを正しく読めるか」を選定基準に

 高橋氏は2018年8月、OCRを選定しているとき、社内の書類として数が多い手書き文字の書類を正しく読めるかどうかを選定基準の1つとした。その際、手書き文字の「LIXIL」をOCRが正しく読み取れるかどうかを試した。「当社の名前は造語ということもあって、なかなか的確に読めるOCRがないと分かった。そこで選定基準の1つにした」と高橋氏は明かす。

LIXILがOCRを選定する際、自社の社名をOCRに読み込ませてみた結果の例。「LIXIL」と正しく読み取れないケースが少なくなかった
(出所:LIXIL)
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 様々なOCRにLIXILと書いた手書きの文字を読み込ませると「Lエメエ」「Lハメル」「レメルL」といったテキストデータになるケースがあったという。このほか、「正しく読み取れる割合が8割以上」といった選定基準を設けたうえで、業務の現場で扱う紙文書の内容を読み込ませた。コストや使い勝手などを総合的に判断した結果、AI insideのOCRサービス「DX Suite」を採用した。

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