「痛いよー、助けて」犬や猫の声なき苦痛をIoTで検知するペットテック最前線

2019/10/02 05:00
安藤 正芳=日経 xTECH/日経SYSTEMS

 一般社団法人のペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査によれば、現在日本には890万3000頭の犬と964万9000頭の猫が飼育されているという。ここ数年、飼育頭数は犬が減少、猫は横ばいの傾向にある。一方、ペット市場は拡大傾向が続いている。矢野経済研究所の調査では、2019年度のペット関連の総市場規模は金額ベースで1兆5629億円になると予測している。

ペット関連総市場規模
(出所:矢野経済研究所)
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 ペット市場の拡大要因の1つが、犬や猫の体調をITで把握する取り組みの広がりだ。ペットの体調不良の把握にテクノロジー活用する「ペットテック」が急速に進歩している。

 ペットの病気に早期に気づくことは難しい。日本大学の枝村一弥生物資源科学部獣医学科獣医外科学研究室准教授は「犬や猫は人の言葉で話せないので体調不良を伝えられない。特に痛みの兆候がわからないことがある」と説明する。

 犬や猫を飼っている人にとってペットは立派な家族の一員。当然、長く健康な生活を送ってもらいたい。そんな思いから生まれたIoT(インターネット・オブ・シングズ)機器がある。それが日本動物高度医療センターが開発した動物用の活動量計「Plus Cycle(プラスサイクル)」だ。

Plus Cycleの外観
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飼い主の「早く気づいてあげれば」に応えたい

 Plus Cycleは犬や猫の活動量を測定するIoT機器だ。500円玉ほどの大きさで首輪などに付けて利用する。搭載された3軸加速度センサーと気圧センサーを利用し、犬や猫の活動量を測定する。気圧センサーを使うことで、40センチ以上の場所に飛び上がったジャンプ回数まで把握できるという。得られたデータはBluetoothを使って専用のスマホアプリから確認可能だ。汎用のボタン電池で約4カ月稼働する。

スマホアプリの画面
(出所:日本動物高度医療センター)
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