「今、どの資格を取るべきか」。IT関連資格の取得動向は、ITエンジニアに求められるスキルやノウハウの変化を映す。デジタルトランスフォーメション(DX)の台頭で、クラウドやAI(人工知能)関連資格に注目が集まる。日経 xTECH会員へのアンケート調査から、「いる資格」「いらない資格」を探った。

 「IT資格実態調査」として2019年8月、Webサイト「日経 xTECH」でアンケートを実施。編集部がピックアップした49種類のIT資格について、保有状況や役立ち度合い、取得意向を調べた。読者会員455人の回答を得た。調査結果から、IT資格取得のトレンドを読み解こう。

 まず、回答者が現在持っているIT資格を見よう。

保有者の伸びトップはPMP

「保有している」というIT資格を全て答えてもらい、10人以上が保有するものについて多い順に並べた。

保有する資格
「保有している」という回答が10人以上だった資格を示した
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 1位は「基本情報技術者」で281人が保有、全回答者455人に占める「回答率」は61.8%に上る。2位は47.9%(218人)で「応用情報技術者」。3位は「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」で31.6%(144人)だった。ベスト3に入った資格の順位は、2018年8月に実施した前回調査と同様だった。

 保有者が増えているIT資格を、前回調査の回答率との差分から調べた。回答率の伸びが最大なのは「PMP(Project Management Professional)」でプラス6.1ポイント。「情報処理安全確保支援士」(プラス5.9ポイント)、AWS(Amazon Web Services)の「AWS認定各種(ソリューションアーキテクトなど)」(プラス4.5ポイント)がそれに続いた。

 49種類のIT資格のうち、15が前回に比べて回答率を落とした。減少幅が最も大きいのは応用情報技術者でマイナス2.0ポイントだった。後述するが、セキュリティー関連資格のマイナスも目立つ。

 全体を通じて、IPA(情報処理推進機構)が実施する資格が上位を占める構図は前回と変わらない。民間資格では、「ITIL系(EXIN認定試験/ITILファンデーション試験など)」が20.7%(94人)で全体の5位に入った。回答率が最も伸びた「PMP」は、前回の11位から7位へ順位を上げた。米Oracleの「オラクル データベース分野(ORACLE MASTER、認定MySQLなど)」は17.1%(78人)で9位と、堅調さを示した。

 クラウド関連のIT資格保有者が増えてきたのが注目点の1つだ。「AWS認定各種」は8.1%(37人)で、ベスト20に食い込んできた。「マイクロソフト クラウド分野(Cloud Platform、Linux on Azure)」は2.2%(10人)で、今回初めてランクインした。

 今回の調査では、日本ディープラーニング協会のAI(人工知能)関連のIT資格を2つ選択肢に加えた。その保有者は、ジェネラリスト向けの「G検定(JDLA Deep Learning for GENERAL)」が13人、エンジニア向けの「E資格(JDLA Deep Learning for ENGINEER)」が3人だった。後述するが、どちらの資格も「これから取得したい」という意欲が強い。DX推進の圧力が増す中、高度なデータ分析のニーズが背景にあるのは間違いない。

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