「今回は見送りかな」──。

 2019年9月10日(現地時間)に米アップル(Apple)が開いたスペシャルイベントの動画で、iPhone 11 Proのパートを見終えた直後のつぶやきだ。iPhone XS Maxユーザーとしては、確かにカメラの進化は魅力的だ。ウルトラワイドは気になるし、低光量環境でもかなりきれいな写真が撮れるようだ。それに、3眼レンズをフル活用した動画撮影アプリ「FilMic Pro」も試してみたい。望遠、広角、超広角、自撮りの4画面をモニターしつつ、そこから記録したい画面を2つ選んで、同時録画できるという驚異的なアプリだ。

カメラの進化が魅力的なiPhone 11 Pro。3眼レンズをフル活用したアプリ「FilMic Pro」の驚異的な機能は、A13 Bionicチップの処理能力の高さの証しだろうか
(出所:アップル)
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 だが、iPhone XやiPhone XS Maxのときのような、脳髄をグワッシとわしづかみにされ「欲しいぜ!」と購買衝動に駆られる魅力を感じないのはなぜだろうか。向けられると目を背けてしまいそうな3眼レンズのデザインのせいか。XS Maxとなんら変わりのない正面の見た目のせいなのか。答えを出せないまま、この原稿を書いている。

 iPhoneについては、ほぼ毎年買い替えてきたが、iPhone 3GS以来のスルーの予感に変な戸惑いを覚える。だが、結論は先送りしよう。店頭に並んで手にとって試してみてからでも遅くはない。そのときに脳髄をわしづかみにされたら注文すればいいのだ。いや、11月1日まで待つという手もあるぞ。この日以降に購入してアクティベーションしたら、後述のApple TV+を1年間無料視聴できるわけだから、それも悪くはない。

Apple TV+で強豪ひしめく動画サブスク市場に参入

 いまいち食指が動かなかったiPhoneを尻目に、今回の発表で気になったものが3つある。Apple ArcadeとApple TV+、そしてApple Watchだ。

 まず、Apple Arcadeについて。月額600円には驚いた。普段ゲームには興味の無い私だが、これなら無料トライアルに登録し、継続してプレーしたいゲームと出会えたら、続けてもいいと思える金額だ。何にも増して、ゲームまでもがサブスクリプション方式(以下、サブスク)で提供されることに驚きを禁じえない。

サブスクリプション方式によるゲームのサービスはモバイルゲーム業界の収益構造を変えることになるのだろうか
(出所:アップル)
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 11月には、米グーグル(Google)がゲームのストリーミングサービス「Stadia」を始めるという(本格展開は2020年の予定。日本での提供は未定)。ただし、こちらはアプリをダウンロードする形のApple Arcadeとは異なり、Webブラウザーを利用したクラウド型のストリーミング提供のようだ。サブスクにより、音楽業界のビジネスが大きく変化したように、Apple ArcadeやStadiaの登場でモバイルゲーム業界のビジネスに変革が訪れるのだろうか。

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