「部下のベテラン社員とどのようにコミュニケーションを取ったらいいか分からない」。自分より年上、50~60代の部下を持つマネジャーから、悲鳴に近い相談を受けることがあります。コミュニケーションを取ろうとしても壁を感じる、話しかけにくいといった悩みです。

 ベテラン向けワークショップなどを通じて50~60代社員の声を聞くと、実はマネジャーの何気ない言動がベテラン社員の心を遠ざけていることがあると感じます。今回は、2つの例を紹介しましょう。

「期待しています」は口だけ?

 まずは、マネジャーの「期待しています」という言葉です。もちろん良い言葉なのですが、安易に使うのはお勧めできません。

 あるベテラン社員が、筆者に訴えてきたことがあります。「私の上司は、顔を合わせるたびに『期待していますよ』と言ってくる。それはありがたくてうれしい。しかし、上司の日々の行動からは期待が伝わってこない」と言うのです。

安易な「期待しています」は反発を招きかねない
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 期待していると言うから難易度の高い仕事が振られるかと期待していたが、それもない。前年と同じか、より簡単な業務をアサインされていると感じる。

 期初の目標面談もおざなりだ。面談では上司の考えを聞いたり自分の意欲を伝えたりしたいのに、短時間で切り上げられてしまう。期中にアドバイスされることもない。

 目標の内容は「昨年通りお願いします」と言われる。これで本当に期待されているのか。難易度が高くやりたいと思う仕事が若手にアサインされているのを見ると、やはり期待されていないのだなとの思いを強くする。人のよいマネジャーで、「期待している」という言葉も自分に気を使ってくれているからだと思うが、「自分を年寄り扱いするのもいいかげんにせい!」と怒りを禁じ得ないこともある――。

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