米アップル(Apple)が2019年11月に始める動画配信サービス「アップル・テレビ・プラス(Apple TV+)」――。

 映像符号化方式(動画コーデック)で現行の標準規格「H.265/HEVC(High Efficiency Video Coding)」と決別し、米グーグル(Google)などが主導する新方式「AV1(AOMedia Video 1)」を選ぶのかに注目が集まる。アップルは現行規格と距離を置き始めたが、新方式の採用は時期尚早と判断している慎重な姿勢が透けて見えた。

2019年11月に開始する動画配信サービス「アップル・テレビ・プラス(Apple TV+)」
(出所:アップル)
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 アップルがWebブラウザーなどで配信する予告動画の符号化方式は、H.265でもAV1でもなく、従来規格「H.264/MPEG-4 AVC(Advanced Video Coding)」を採用している可能性が高いことが日経 xTECHの調べで分かった。

 AV1に関わる技術者は、アップルは当面、Webブラウザー用にH.264、自社アプリではH.265を使ってしのぎ、その後でAV1に移行すると予測した。アップルが新方式を採用すれば符号化方式の主役交代を決定づけるが、もう少し先になりそうだ。

配信コンテンツは自社アプリ「Apple TV」とWebブラウザー上で視聴できる
(出所:アップル)
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 アップルはかねて、現行のH.265を推進していた。「iPhone」で撮影する動画は、基本的にH.265で保存する。

 それにもかかわらず、新しく始める動画配信サービスでH.265と距離を置き始めるのは、アップルが事業の軸足を端末販売からサービスに移すことが大きい。iPhoneなどを利用する“アップル圏”の消費者以外に、動画配信サービスを広く利用できる環境を整えたい。

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