みずほ銀行の新勘定系システム「MINORI」が稼働することで、営業店は大きく姿を変えることになる。利用者が紙の伝票(依頼書)を書く机や、伝票を従業員が受け取るハイカウンター、その後ろで営業店端末を操作する事務系職員が店舗から姿を消していく。営業店は従来の事務拠点から、本当の意味での営業拠点へと変わる。

 銀行の事務フローは勘定系に依存する。老朽化していた「STEPS」を刷新できなかったこれまでは、80年代に設計された非効率的な古い事務フローが現場にそのまま残っていた。特に問題だったのが、営業店で受けた申し込みに関する事務についてはその営業店で処理する必要があったことだ。

 STEPSは顧客情報の管理が店単位だったため、顧客に関連する様々な処理を口座のある店舗の営業店端末で処理する必要があった。一部の事務に関しては、他店からも処理できた。しかしその場合は端末を他店の「代行店モード」にいちいち切り替えなければならず効率が悪かった。

 事務センターで処理する場合も同じだった。事務センターの職員はA店に口座がある顧客の事務を処理する際には端末をA店のモードに、B店の口座なら端末をB店のモードに切り替える必要があった。結局、店舗の事務処理はその店舗で済ませるのが最も効率的だった。そのためみずほ銀行の営業店で多くの事務系職員が働いていた。

 MINORIの顧客情報管理は全店共通だ。営業店でも事務センターでもどこであっても、顧客の事務を同じように処理できる。「事務の多くを店舗からセンターに集約できる」。みずほフィナンシャルグループ(FG)の石井哲取締役執行役専務はそう語る。

CIO(最高情報責任者)を務めるみずほフィナンシャルグループの石井哲取締役執行役専務(写真:北山 宏一)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。「日経SYSTEMS」定期購読者もログインしてお読みいただけます。今なら有料会員(月額プラン)が12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら