システムの品質をいくら高めても移行でミスが出れば、それまでの苦労は水の泡だ。トラブルなく新システム「MINORI」の全面稼働にたどり着けた裏には移行作業の進捗を管理・共有できる仕組みを整えていたことがある。事前の入念な訓練も奏功した。

 「安全・着実な移行が大命題だった」。みずほフィナンシャルグループ(FG)の高橋直人常務執行役員はこう力を込める。

 安全・着実な移行を成し遂げるために用意したのが「みずほ天眼システム」だ。移行に伴う1つひとつの作業の内容や実行時間、進捗を一元管理する専用システムである。移行のリハーサルが始まる前の2017年後半までに開発を終えていた。

「みずほ天眼システム」で移行の進捗状況を一元管理した(画像提供:みずほフィナンシャルグループ)
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 移行作業は大まかにいうと、移行元のシステムからデータを抽出して移行先のシステムに転送したうえで、取引が正常にできるかを確認するといった流れで進む。みずほFGは移行に際し、1回につき150前後のチェックポイントを設けていて、天眼システムでそれらの進捗を可視化した。

 オンラインサービスを例にとれば、流動性預金や定期性預金といった業務アプリケーションごとに「いつサービスを止めるのか」「計画に対して実際の進捗率がどのくらいか」が一目で分かるようにした。気になる作業があれば、ドリルダウンして細かい情報を確認することも可能だ。

 もし遅延している作業があれば、色を変えて表示する。さらに同じ画面上に遅延監視用の情報も表示し、勘定系や決済・チャネル、情報系といった領域ごとの遅延の内訳を見られるようにした。

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