「あえてビルを立てないことを選んだ判断が革新的」──。Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク)は2019年10月2日、日本デザイン振興会が主催する「2019年度グッドデザイン・ベスト100」に選ばれた。冒頭は審査委員のコメントだ。ベスト100の中から10月31日には、グッドデザイン金賞といった特別賞が発表される。

 そして今、銀座ソニーパークでは、最新のAR(拡張現実)装置を使ったお化け退治という実験的プログラムが開催されている。この公園は、銀座を行き交う人々と最新テクノロジーが交差する、開かれた場所に育った。ソニーならではの、ちょっと変わったデジタル活用(デジカツ)の最前線を見ていこう。

 実験的なプログラムを随時開催できるのは、パーク内に多くの「余白」があるからだ。銀座ソニーパークの設計では、この余白づくりにこだわった。これについては後述する。

 東京・銀座のランドマークとして約50年もの間、市民に親しまれてきた、数寄屋橋交差点にあった旧・ソニービル。オープンは1966年まで遡る。その地上部分を「減築」してつくった銀座ソニーパークが18年8月にオープンし、1年以上が過ぎた。地上1階と地下1~4階部分という、地下が大半を占める珍しい垂直立体公園としてデザインされている。銀座の一等地に誕生した憩いの場だ。

東京・銀座の数寄屋橋交差点にある「Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク)」。写真奥のガラスの建物は、建築家であるレンゾ・ピアノ氏が設計した「銀座メゾンエルメス」(写真:ソニー)
[画像のクリックで拡大表示]

 休憩できる椅子などを多数設け、20年秋まで一般に開放している。地下鉄のコンコースや西銀座駐車場とも地下で直結している。こうした開かれた公園の発想が評価され、グッドデザイン・ベスト100に選出された。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら