竹中工務店が東京・墨田に建設中の複雑な形をしたオフィスビル。廃棄物処理や資源リサイクルを手掛けるリバーホールディングス(東京都千代田区)の新本社ビルだ。

 竣工は2020年2月を予定しており、施工の最終段階を迎えている。工事中の建物にはグレーのカバーがかかっている。だがそのシルエットだけを見ても、内部構造は相当ぐにゃぐにゃだろうと想像できる。

竹中工務店が東京・墨田に建設中のリバーホールディングス本社ビル。カバー越しに見ても複雑な形をしていることが一目瞭然(写真:日経アーキテクチュア)
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 19年8月末、私はその工事現場に立ち入ることができた。ヘルメットをかぶり、囲いを抜けて中へと進んだ。こんな所に入り口があるのかと、いきなりそこからビックリした。人が勝手に入って来ないように入り口を分かりにくくしているのだろう。もちろん、ロックもされている。

工事現場に入る私。ヘルメットを着用(写真:日経アーキテクチュア)
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 真っ先に確認したかったのは、工事現場に行く前に、近くにある竹中工務店の作業所で見せてもらった建物の施工BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の画像と、実際の工事現場が同じに見えるかどうかだ。空間や物体を見ると、実物は画像とは違っているように感じるのだろうか。その点を知りたかった。

 作業所長の永井一嘉氏と課長 工事担当の砂川亮馬氏に案内され、建物内部で最も工事が進んでいるフロアに行ってみた。するとオフィス内の空間全体を広く見渡せて、なおかつ天井や柱の曲線がはっきり見られる場所に出た。

 第一印象は、BIMで見ていた時よりも空間がずっと広く感じられるというものだった。フロアにはほとんど仕切りらしきものがないので、奥行きを感じる。今は建物にカバーがかかっているが、窓から外が見えるようになれば、もっと広く思えるに違いない。

目に飛び込んできた曲線の壁や天井。見通しの良さと、ちょうどいい室内の明るさのせいか、空間はBIMで見た時よりもかなり広く感じられた(写真:日経アーキテクチュア)
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 さらに曲線のデザインを全面的に採用した天井や柱、壁が、空間全体に柔らかい印象を与えている。一般的な職場にありがちな、無機質で堅苦しい感じはしない。

 間接照明だけでも、部屋はかなり明るい。これは設計前の段階で何度もシミュレーションを繰り返し、内部照度のプラン案を決めた結果だろう。

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