国土交通省は不動産取引のIT活用に向けた社会実験を2019年10月から始める。重要事項説明書や契約書などの書面を電子化して、電子メールなどでやり取りするものだ。参加を希望する不動産会社を対象とした説明会を東京や大阪で開催。書面を電子化した際に施す電子署名の要件など、不動産会社が実施すべきことを説明した。

 国交省は、不動産取引における「対面」と「書面交付」について、2014年ころから規制緩和に取り組んできた。宅地建物取引業法では、「対面」による重要事項説明(重説)の実施や、重要事項説明書などの「書面交付」を規定している。「対面」については、2017年10月から、スカイプなどのテレビ電話やテレビ会議システムといったITを活用した重説も「対面」と同様とする運用がスタートしている。いわゆる「IT重説」だ。

 今回の社会実験で「書面交付」の規制緩和に取り組む。宅地建物取引業法では、貸主や借り主などの契約当事者に契約内容を十分認識させ、紛争を防止するために、不動産会社に書面の交付を義務づけている。これらの書面を電子化して、電子メールやクラウドサービスを使って入居希望者に届ける試みだ。ただし、今回の社会実験はあくまで現行法規の下で実施するため、紙の書面の送付も必要になる。

書面を事前に送付する流れ。現状の宅地建物取引業法では、重要事項説明書や賃貸借契約書については、書面の交付を求めている(資料:国土交通省)
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今回の社会実験では、重要事項説明書や契約書を電子書面で交付する。重要事項説明もテレビ電話などのITを活用する(資料:国土交通省)
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