ソフトバンクやLINEに続き、ケーブルテレビ事業者のジュピターテレコムが参入を表明し、にわかに注目を集めるオンライン診療(関連記事)。一方で、以前からオンライン診療システムを手掛けてきた企業は、周辺のサービスを拡充する動きを見せている。オンライン診療が新たな進化を遂げようとしている。

(出所:PIXTA)
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 2018年4月に施行された診療報酬改定で、オンライン診療に対する診療報酬が新設された。患者の通院の負担軽減や、医師の偏在化の解消、働き方改革の推進といった期待が高まり、大きな注目を集めた。しかし実際には、オンライン診療が広く普及するには至っていない。診療報酬の算定条件が関係者の予想以上に厳しく、医療機関も患者も十分に活用できていないからだ。

 オンライン診療料が算定される対象疾患は、糖尿病などの生活習慣病やてんかん、難病などに限られ、要望が多かったアトピー性皮膚炎やうつ病などは対象にならなかった。しかも対象の疾患であっても、事前に6カ月に渡って対面診療をした後にオンライン診療を始めないと適用されない。緊急時におおむね30分以内に対面診療できる患者という条件もある。

2018年4月にオンライン診療に対する診療報酬が新設された
(出所:日経 xTECH)
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 こうした制限が徐々に緩和されれば、普及への道筋が見えてくる。診療報酬の改定は2年ごとのため、次の2020年4月の改定が最初のチャンスになる。しかしオンライン診療関係者は異口同音に「今回は大きな進展はなさそうだ」と話す。オンライン診療の不適切な利用が表面化した例(医薬品をオンライン診療のみで処方する)もあり、慎重な意見もある。広く普及するには、もう少し時間がかかりそうだ。

 診療報酬改定などについて審議する厚生労働省の諮問機関「中央社会保険医療協議会」の資料「医療におけるICTの利活用について」を見た関係者は、「進展があるとすれば在宅医療でのオンライン診料の活用に関してではないか」とする。

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