地図作製サービスの米マップボックス(Mapbox)は2019年秋、日本市場に参入する。地図情報大手ゼンリンから地図データの提供を受ける。まずはヤフーがパソコン向けやモバイル向けの全アプリケーションで、マップボックスの地図加工ツールを用いた次世代地図の提供を始める。マップボックスは2017年10月にソフトバンク・ビジョン・ファンドなどから1億6400万ドルを獲得した。

 「我々は日本でナンバーワンの地図提供者になる。ゼンリンとの協業によって日本で最も良い地図データを持つことになるので、それが可能になる」とエリック・ガンダーセンCEO(最高経営責任者)は意気込む。

 マップボックスは地図を簡単に加工できるツールをアプリ開発者向けに提供している。同社のプラットフォームは地形、道路網、住所、衛星・航空画像、リアルタイムの交通データ、公共施設や店舗などの施設データであるPOIデータ、自動運転車が道路上の現在位置や安全に走行可能な経路を正確に知るためのHDマップ(高精度3次元地図)など様々な種類の地図と、検索やナビゲーション機能、フォントなどのデザインツールなどがセットになっている。

マップボックスのエリック・ガンダーセンCEO
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 「アプリ開発者は自分たちの地図をデザインし、自分たちのアプリに組み込める。マップボックスの独自性は完全にカスタマイズ可能なことだ」とガンダーセンCEOは力説する。「Facebook」や「Twitter」「Snapchat」などのSNS、スマホの位置情報サービスである「Forsquare」のほか、米ブルームバーグや米ニューヨーク・タイムズなどのメディア企業、米リフトのようなライドシェアなど様々な開発者が同社のAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)やSDK(ソフトウエア開発キット)を使用している。マップボックスの地図作製キットを用いるアプリ開発者の数は160万人に上る。

アプリのユーザーの位置情報を匿名化して取得

 カスタマイズのしやすさに加えて、地図データがリアルタイムで更新されることも同社がアプリ開発者の支持を集める理由だ。ユーザーがマップボックスを利用したアプリを立ち上げて地図を使用するたびに、マップボックスはユーザーの位置情報を匿名化して取得し、5分ごとに地図データを更新する。これによってアプリのユーザーは渋滞など交通情報をリアルタイムで取得したり、HDマップをストリーミングしたりできるようになる。

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