国や自治体などの公共事業の発注者は普段、工事や設計業務などの受注者から評価を受けることがない。そこで、日経 xTECHと日経コンストラクションは「土木の工事や設計業務などをしたことがある」と答えた受注者に発注者を採点してもらう独自のアンケート調査を実施した。

 「入札方式や技術提案の評価は適切だったか」など12の質問項目で発注者の能力や意欲を採点。その平均点を求めて総合評価点とし、ランキングした。さらに、12の質問項目を「受注者を見る目」「頭の軟らかさ」「基礎技術力」「コミュニケーション力」「働き方改革の取り組み」の5つの評価軸に分け、発注者ごとに平均点を分析。偏差値に換算してレーダーチャートで図示した。

 総合評価点のランキング上位の発注者から順に、受注者のコメントとともに紹介する。調査概要は末尾に記載した。



 総合評価点ランキングで1~10位の発注者11~20位の発注者に続き、受注者から厳しい評価を突き付けられた21位から31位までの発注者を発表する。

 発注者ランキングの最下位は、総合評価点が43.4点の千葉県だった。2020年の東京五輪開催に向けて多数の工事を抱える東京都や、25年の開催が決まった大阪万博で発注量が増えそうな大阪府も50点未満で下位に沈んだ。

■21位:西日本高速道路会社(総合54.4点)

レーダーチャート内の数字は評価軸ごとの偏差値。黄色の線は平均的な評価である偏差値50を示す。西日本高速道路会社の評価は、全体ワースト2位となった「働き方改革の取り組み」が大きく足を引っ張り、高速道路会社の中で最下位となった。中でも提出すべき書類の内容や量が不評で、「検討すべきことが多すぎる」「担当者が変わるたびに方針が変わって修正を求められた」など受注者から悲鳴が上がった
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■22位:山形県(総合52.7点)

「働き方改革の取り組み」で全体6位も、他の4つの評価軸の低評価を挽回するには至らなかった。「勉強熱心な若い担当者と仕事ができたのでうれしかった」など職員を評価する受注者がいる一方で、「仕事に熱心なあまり成果品に対する要求が高すぎる」と閉口する受注者もいた。受発注者の熱意がかみ合えば、高評価を得られそうだ
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■23位:福岡県(総合52.1点)

4つの評価軸で平均を下回った福岡県。意外にも、受注者からの意見は好意的なものが多い。「熱心な担当者がフォローしてくれたのでうまく仕事ができた」「市町村との事業調整を率先して進めてくれた」など担当者を評価する声が上がった
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■24位:福島県(総合51.0点)

「働き方改革の取り組み」で全体ワースト4位。特にレスポンスの早さに対する評価は、全体ワースト2位だった。受注者からは「対応の遅さは人手不足の問題があるのだろう。何とかしようという熱意は感じたが・・・」とおもんばかるコメントが寄せられた
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■同点25位:四国地方整備局(総合50.9点)

国の発注機関の中で最下位となった四国地方整備局。設計変更の対応への不満が評価全体に波及したのかもしれない。「現地条件に適さない工法で工事を発注したにもかかわらず、変更協議の資料作りなどを施工者に強いた」「リースの仮設材を返す際の補修損料で、積算が実態より安いのに変更を認められなかった」などと嘆く受注者が多かった
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