ベルギーのベンチャー企業であるゼノマティクス(XenomatiX)は、マルチビーム型と呼ぶ独自技術によるメカレスLiDARを開発・販売している。マルチビーム型は、対象物との距離を測定するための近赤外レーザー光を測定対象エリア全面へ同時に照射する。ただし、照射光は、フラッシュ型のような面状ではなく、多数のビーム状である。この反射光をCMOSイメージセンサーと同様の原理の光学センサーで読み取って、各ポイントの距離を計測する(関連記事1「車載センサー三国志」)。同社の創業者でありCEOのFilip Geuens 氏にLiDARと応用について聞いた。以下、電子メールでやり取りした内容を日経 xTECHが翻訳・構成している。

XenomatiXのFilip Geuens 氏
(写真:同社)
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今後、自動運転車の普及が進んでいく中、XenomatiXのLiDAR製品の現在の応用は何か。

 我々はもちろん自動運転車の移動の課題解決を望んでいる。2019年1月開催のイベント「CES 2019」に向かう途上、航空機内の乗客は自ら運転する必要はないものの、仕事をしている乗客はわずかで、快適に過ごしていた。私は、仕事の準備をしていたが、ゲームをしたり映画を見たりしている人の方がはるかに多かった。このため自動運転が人に時間を与えてくれるという考え方に少し懐疑的だ。

 レベル5の自動運転へは徐々に向かうことになる。技術は、その性能を社会に証明する必要があって、ユーザーは慣れる必要がある。我々は自動運転の利点を良いと思っていても、複雑な交通状況の中で車両の制御をコンピューターに引き渡す準備は、ほとんどの人はできていない。私は緩やかな進化になると考えている。

 LiDARは、ADAS(先進運転支援システム)の性能を劇的に向上させる。周囲の光があらゆる条件でも検知の信頼性を高められる。このためカメラやレーダー(アダプティブクルーズコントロール、アダプティブレーンコントロール、自動ブレーキなど)でカバーされている従来の応用は、LiDARの追加ですべて性能が向上する。

 LiDARは、自動車の衝突の恐れを低減するだろう。3次元測定システムで、高い縁石や低い柱などの障害物を短時間かつ高精度に検出できる。

 重要な話なのだが、LiDARによってアクティブサスペンションにインテリジェンスを付加すれば乗り心地が向上する。

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