802.11axドラフト版対応のWi-Fiルーターが増加傾向に

 Wi-Fi 6ことIEEE 802.11axは、IEEE 802.11acを高速化させた上位規格だ。規格上の最大通信速度はIEEE 802.11acが6.9Gビット/秒だったのに対し、IEEE 802.11axは最大9.6Gビット/秒と超高速になっている。無線LAN機器の増加に伴い、パケット同士の干渉による通信効率の低下や通信時間の減少といった問題を回避するために、MU-MIMO(マルチユーザーMIMO)やOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)などが規格に採用されている。

 IEEE 802.11axは、5GHz帯と2.4GHz帯を利用する。IEEE 802.11acやIEEE 802.11nはもちろんのこと、IEEE 802.11gやIEEE 802.11bなど過去の機器との互換性が確保される。ただし、IEEE 802.11axは5GHz帯と2.4GHz帯で最大通信速度が異なり、2.4GHz帯は5GHz帯より低くなる。

 IEEE 802.11axを利用するには、無線LANルーターはもちろんのこと、ノートPCやスマホといった子機側もこの規格に対応している必要がある。国内で入手できる802.11axドラフト版対応無線LANルーターとして、台湾・華碩電脳(エイスース、ASUS)の「RT-AX88U」(実勢価格は税別4万6880円)、米ネットギア(NETGEAR)の「Nighthawk AX4(RAX40-100JPS)」(直販価格は税込み2万9657円)などが発売済み。国内メーカーは、エレコムが2019年秋に「WRC-X3000GS」(価格未定)を投入する予定になっている。

ASUSのIEEE 802.11axドラフト版対応無線LANルーター「RT-AX88U」。IEEE 802.11axの最大速度は5GHz帯が4804Mビット/秒、2.4GHz帯が1148Mビット/秒
(撮影:スタジオキャスパー)
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 IEEE 802.11axドラフト版に対応した子機はまだないに等しい。海外も含めて見ると、韓国サムスン電子(Samsung Electronics)のスマホ「Galaxy S10」シリーズのグローバルモデルが対応している。また海外の展示会などでは、IEEE 802.11axドラフト版対応のノートPCも多数発表されており、日本国内での登場も時間の問題とみられる。対応製品は徐々に増えつつある。

「Galaxy S10」シリーズ(サムスン電子)のグローバルモデルはIEEE 802.11axドラフト版に対応する。写真は同製品の国内モデル
(出所:KDDI)
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