半導体製造装置メーカー、ディスコがITベンダー顔負けの内製化を進めている。施策は多岐にわたる。その1つが2011年から続けている社内のソフト開発コンテストだ。装置向けの組み込みソフトを開発するエンジニアだけでなく、業務部門の担当者も参加対象に含めている。

 全社員をプログラマーにする計画を進めるディスコがITの内製化を加速させている。例えば2019年4月には全社員のソフト開発スキルのレベルを判定できるようにするため段級制度を整えた。ただ、最近になって急に内製化策を講じているわけではない。全社員プログラマー計画を推し進める柱の1つは2010年代前半から手掛けている。

結果が出た後こそ大切

 具体的には年2回のペースで開いている社内のソフト開発コンテスト「DISCO Software Contest」である。まず2011年から半導体製造装置部門のエンジニアを対象にC言語によるコンテストを始めた。軌道に乗った2016年には、いよいよ業務部門の担当者を巻き込んで全社規模に拡大した。業務部門の担当者が競うのはExcel VBAの腕前だ。毎回、約4000人(単体)の社員のうち、150~170人が参加している。

ディスコが年2回、実施する社内ソフトウエアコンテスト「DISCO Software Contest」の様子
(出所:ディスコ)
[画像のクリックで拡大表示]

 どんな問題を解くのか。例えばエンジニアのC言語部門では「他の掃除ロボットもいるなかで、より効率よく、より多くのごみを集められる掃除ロボットのプログラムを開発する」といった問題が出される。業務担当者のExcel VBA部門向けでは文字列処理に関する問題のほか、社内業務を効率化するソフトの開発力を測るような問題を用意する。

「DISCO Software Contest」で問題に取り組むディスコの社員たち
(出所:ディスコ)
[画像のクリックで拡大表示]

 解いて終わりではない。ディスコのソフト開発コンテストの特徴は順位などの結果が出た後にある。参加者同士で互いが開発したプログラムが問題に沿ったつくりになっているかを確認しあう時間を設けているのだ。

 コンテストはもともと組み込みエンジニアのスキルアップと、エンジニア同士の交流を促すことを目的に始めた。だが今は「他のエンジニアや社員がどんなプログラムを開発したのかを見て勉強する機会にもしている」とコンテストの推進担当者は説明する。

 コンテスト後の工夫はこれだけではない。コンテストに参加できなかったり、コンテストで思ったように腕を振るえなかったりした人向けに再チャレンジの機会を用意しているのだ。コンテストの2週間後、「リファクタリング戦」と呼ぶイベントを開き、解けた問題の数やレベルに応じてレベルを評価するようにしている。

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら