JR東日本は2018年12月から2019年3月にかけて、岩手県陸前高田市のJR大船渡線BRT(バス高速輸送システム)竹駒駅周辺で自動運転バスの実証実験をした。日野自動車の小型バス「リエッセ」を改造した車両を走行させた。ソフトバンクが出資する自動運転ベンチャーの先進モビリティ(東京・目黒)が改造を担った。

JR東日本が大船渡線BRT竹駒駅周辺で走らせた自動運転バス
(出所:JR東日本)
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 JR大船渡線は東日本大震災後に不通になった。全線のうち、気仙沼駅から盛駅までの区間は鉄道路線ではなく、BRT路線として震災から2年後に復旧した。線路跡を舗装してバス専用道とし、専用道と一般道を行ったり来たりしながら運行する。

 今回の実証実験は、途中にある竹駒駅周辺のバス専用道区間約450メートルで実施した。JR東日本としては初めての実証実験。バス専用道を活用した自動運転実証実験は、みちのりホールディングス(HD)が2018年10月に茨城県日立市のバス専用道で実施した実証実験に続く2例目に当たる。

鉄道と並行してバスでも自動運転推進

 JR東日本は鉄道での自動運転(ドライバレス運転)の実現を掲げ、2018年12月から2019年1月にかけて山手線で実証実験をしている。

 同社は鉄道と並行して、バスにおいても自動運転の実現を目指す。人口減少が進む東北エリアで自動運転技術を活用し、運転手の人件費を抑えつつ交通網を維持したい考えだ。

 もっとも、JR東日本はすぐに自動運転バスを実用化できるとは考えていない。技術イノベーション推進本部ITストラテジー部門モビリティ変革グループの伊藤史典氏は「運賃収受や身体障害を持つお客さまへのサポートなどを考えると、完全無人化は難しい。運転操縦だけ考えてもすぐに自動化できるとは考えておらず、段階的にレベルを上げていきたい」と説明する。

 そこで最初の実証の場として選んだのが竹駒駅周辺のバス専用道区間だった。一般道との交差がなく、歩行者や一般車の影響を受けずに走行できることを重視した。最高時速は40キロメートルに設定。運転席には運転手が座るが、緊急時を除いてハンドルやアクセス・ブレーキ操作はしない。竹駒駅(バス停)のプラットホームに寄せて停止する「正着制御」も自動化した。

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