クロステック極言正論
目次
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システムの内製力強化に向け中途採用、その前に技術者の「ムダ使い」を改めよ
「NTTもいよいよ思い切ったか。それにしてもすごいね。あの人数を減らしたら、当社だとグループ会社の全社員がいなくなってしまうよ」。大手食品メーカーのCIO(最高情報責任者)は2019年11月のNTTの発表について、そんな感想を漏らした。
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人月商売の増収をあえて目指さず、技術者を余らせるITベンダーの改革は本物か
国内ITベンダーの2019年4~9月期決算が出そろった。各社とも好調で、特にSCSKや日鉄ソリューションズ、日本ユニシスなどは売上高、営業利益とも前年同期比で2桁の伸びを記録している。
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ラグビーW杯に見たダイバーシティーの力、体育会系の日本企業は見習うべし
ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会で、日本代表チームが初めて予選を突破しベスト8まで勝ち進んだ。アイルランドやスコットランドといった強豪を破り4戦全勝で予選を勝ち上がる活躍に、多くの人が心を躍らせたことだろう。
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2020年にも企業のIT利活用に法定指針、国がついに経営者の尻を叩く
「デジタルガバナンス・コード」と呼ぶ指針の策定を国が進めている。IT利活用に関する経営の指針を定め、指針の達成度を格付けする仕組みも作る。要は企業経営者がITの利活用について積極的に関与するよう促そうという動きだ。
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政府ポイント還元で過当競争、「何が何だか分からない」QR決済市場の根本的問題
消費増税に伴い、政府によるキャッシュレス決済時のポイント還元制度が始まった。私の家の近所でよく利用する食料品店でもポイント還元の恩恵を受けられるようになった。ただ増税直前に店舗を訪れた際、年配の店主は「決済サービスの種類が多くてもう何が何だか分からない」と話していた。
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日本企業のIT部門は「低賃金」、外国人技術者があきれた現実とは
同年代の社員の間で極端な給与格差をつけない日本企業は優秀な技術者、特に若手を能力に見合う給与で処遇できない。このままでは能力や知見のある人材を獲得できず、日本企業はデジタル時代に技術力で劣後してしまう。
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AWS障害で露見した社会的リスク、寡占状態のクラウドを放置してよいのか
同じ事象でもマクロ視点とミクロ視点では見え方が全く違うから、両方の視点から検討すべし――。駆け出しの記者のころ、取材相手から聞いた言葉だ。2019年8月23日に発生したAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の6時間に及ぶ障害は、その「教え」の重要性を改めて認識させてくれた。
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富士通がDXでコンサル会社、SIerの「遅すぎる」決断に勝算は
富士通がデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するコンサルティング会社を2020年3月までに設立する。時田隆仁社長が2019年8月8日に開いた記者説明会で明らかにした。コンサルタントなどをまずは500人程度集め、2022年度に2000人規模の体制にするという。
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吉本騒動を笑えないITの面々、契約書なきシステム開発は根絶できたか
契約書が存在しない― 。所属タレントによる反社会的勢力のパーティー参加に端を発した一連の吉本騒動は世間を驚かせた。なかでも多くの人が驚いたのは契約に関してだ。吉本興業と所属タレントとの間でマネジメントに関わる契約書を取り交わしていなかったという。
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QR決済の勝者を決めるのはドブ板営業、利用者になったらよく分かった
QRコード決済サービス「7pay」で発生した不正利用は、日本でのキャッシュレス決済の普及にマイナスの影響を与えるのではないか。そんな観測が広まっている。確かに事件が様々なメディアで大きく報道されたために、「QRコード決済は危険」と思い利用をためらう人がいるかもしれない。
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二段階認証で経営者が「立ち往生」、7pay事件で見えたガバナンス不在
企業にとってガバナンス、つまり経営による統制が重要なのは論を待たない。IT領域でも経営が統制を効かせてこそ、経営や現場のビジネスに役立つシステムを適切なコストで構築し、安全で安定した運用が可能になる。
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跳びガエルと茹でガエル、「王国」が崩壊し新興国に抜かれた日本の不安
リープフロッグ(Leapfrog)という言葉をご存知だろうか。日本語ではカエル跳び、あるいは跳びガエルと訳す。先進国が歩んできた発展段階を一気に跳び越えて、新興国で最先端のサービスなどが普及する現象を指す。