データ入力で糖尿病患者向け保険が安くなる、台湾保険大手の戦略

2019/08/09 05:00
河合 基伸=日経 xTECH/日経デジタルヘルス

 「台湾では糖尿病の患者は人口の約10%を占める。ここをカバーできる商品を開発したかった」――。台湾の保険大手であるNan Shan Life Insurance(南山人壽)は、糖尿病の治療支援アプリ「シンクヘルス」を手掛ける台湾H2と提携し、2019年5月に治療支援アプリを活用した糖尿病患者向け保険を発売した。アプリで血糖値や運動、食事に関するデータを入力し、一定の条件を満たせば保険料の割り引きが受けられる仕組みだ。

Nan Shan Life Insurance(南山人壽)でProduct Dev. & ActuarialのVice Presidentを務めるWilson Chen(陳 維新)氏
(撮影:日経 xTECH)
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 台湾では糖尿病になると保険に加入できなかったり、加入できたとしても保険料が高額になったりする場合が多かったという。Nan Shan Life Insuranceとしても、人口の約10%を占める糖尿病の患者を十分に取り込めていなかった。

 巨大市場の開拓のために、Nan Shan Life Insuranceは治療支援アプリを活用することにした。患者がアプリにデータを日々入力して自ら適切に管理するようになれば、病状が悪化するリスクを抑えられる。そうなれば患者にも保険会社にも利点がある。

Nan Shan Life Insuranceが入居するビル
(撮影:日経 xTECH)
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 保険は2年ごとの更新で、最初の2年間のデータ入力頻度に応じて、次の2年間の保険料を5%もしくは10%割り引く。Nan Shan Life InsuranceでProduct Dev. & ActuarialのVice Presidentを務めるWilson Chen氏によると、2年間で病状が改善したかどうかよりも、血糖値や運動、食事に関するデータを入力した頻度を重視しているという。

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