ものづくりのプロセスを抜本的に変える可能性を秘めた3Dプリンター。製造業を中心に、樹脂や金属を使った3Dプリンティング技術の活用が進む。一方、建設業が熱い視線を送るのが、コンクリートを“印刷”する技術だ。国を挙げた技術開発を進めてきたオランダでは、世界最長のコンクリート3Dプリンター橋が誕生しようとしている。

オランダ・ナイメーヘン市に架設予定のコンクリート3Dプリンター橋のイメージ。桁の側面や橋脚との接合部が丸みを帯びたデザインとなる予定だ(資料:Michiel van der Kley/Pim Feijen)
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 新たな橋は、オランダ東部のナイメーヘン市を流れる川に架かる延長29m、5径間の歩行者・自転車橋だ。オランダの公共事業・水管理局とナイメーヘン市、デザイナーのミシェル・ヴァン・デル・クレイ氏が共同で進める国家プロジェクトで、公共事業・水管理局が工事の発注と監督を担う。

 最大の特徴は、流線形をふんだんに使ったデザインにある。担当したヴァン・デル・クレイ氏は、「従来の施工方法では到底実現できない造形を目指し、自然界にある無駄のない形状に行き着いた」と説明する。3Dプリンター技術の最大の利点は、型枠が不要になることだ。型枠を組みにくい空洞や曲面を自由に配置したデザインを採用できる。桁と橋脚の接合部は、木の幹から枝が生え出るようななめらかな流線形を再現したという。

 橋は39個の部材に分けて”印刷”した後、架設現場の近くで組み立てる。20を超える桁部材は完成後に1径間ずつ鋼材を通して緊張し、プレストレスを導入して一体化する。2019年5月13日に3Dプリンターで部材の製作を開始。性能照査と並行して進め、19年7月末までの架設を目指す。

3Dプリンターで製作可能な大きさや形状のパーツごとに造って組み立てる(資料:BAM Infra)
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