現在、機械学習を代表する存在であるディープラーニング。前回まで説明してきたように、機械学習の「回帰」モデルと「分類」モデルのうち、ディープラーニングでは分類モデルがメインに使われます。

 分類モデルでも、損失関数を手掛かりに最適なパラメーター値を求めるという、回帰モデルの基本的な考え方はそのまま使えます。しかし、問題を解く難易度ははるかに高くなります。回帰モデルでは1次関数や2次関数だった予測関数や損失関数に次のような数式が出てくるのです。

機械学習の「分類」モデルで登場する数式の例
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 そのため、「ネイピア数とは何か」をはじめとして、指数関数や対数関数がどのようなもので、それらの微分の計算結果がどうなるかなど、最低でも高校3年レベルの数学知識がないと歯が立ちません。

 さらに「分類」と比較すると簡単に実装可能な線形回帰モデルでも、身長だけでなく胸囲も使ってより精緻に体重を予測する重回帰モデルを作る場合であれば、前々回で説明した「座標系の平行移動→2次関数の完全平方」という高校1年レベルの範囲での解き方では対応できません。最低でも「偏微分」と呼ばれる多変数関数の微分の概念が必要になります。

 いずれにしても、線形回帰やロジスティック回帰といった系統の機械学習モデルの中の仕組みを理解しようと思ったら、最低限の数学の理解は必須になります。いわんや、これらの機械学習モデルの発展形としてできたディープラーニングモデルを理解したければ、数学はなおさら必要になります。