フィンランド南東部にあるカレリア地方は、ロシアとの国境に接している地域だ。その中に、Joensuu(ヨエンスー)という、北カレリア地方で最大の都市がある。この街で2019年8月、ほとんどの構造材に無垢(むく)材を使用した14階建ての高層アパートが完成した。フィンランドでは最も高い木造建築物となる。内覧会があるというので取材機会を得て、ヘルシンキから車で行くことにした。飛ばして約5時間のドライブだ。

フィンランド南東部にあるヨエンスーという街で2019年8月、14階建ての木造高層アパートが完成した。手前を流れるのはピリエス川。建物の名称は「Lighthouse(ライトハウス)」だ(写真:武藤 聖一)
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 ヨエンスーの人口は約7万6000人で、陸地のほぼ90%を森林が占める街だ。森や湖が多く、フィンランドの“原点”ともいえる風景が広がっている。木材産業がこの地方のアイデンティティーに組み込まれ、近年では持続可能な都市開発の一環として木造建設の研究と開発が盛んなことで知られる。

ライトハウスから街の中心地を見る。市内で他に最も高い建物は、ヨエンスー・ルーテル教会のようだ(写真:武藤 聖一)
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 建物の名称は「Lighthouse(ライトハウス)」。高さは48mで、延べ面積は4800m2、部屋数117室から成る。学生向けの住宅を提供する不動産会社Joensuun Elli(ヨエンスー・エリ)が開発者となり、フィンランドのArcadia Oy Arkkitehtitoimisto(アルカディア建築設計事務所)が設計を担当した。

正面エントランスがある側の建物外観。ファサードは白とグレーなどの色合いを持つ石タイルで仕上げた(写真:武藤 聖一)
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市内の緑地公園から見るライトハウス(写真:武藤 聖一)
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左が建築家のSamuli Saalinen(サムリ・サーリネン)氏で、右が建設エンジニアのTomi Rautiainen(トミー・ローテイネン)氏(写真:武藤 聖一)
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