200回以上続いていた人気連載が帰ってきました!スウェーデン在住のフォトジャーナリスト武藤聖一氏が、欧州の最新建築を巡り歩き、写真を撮影しながら現地をリポートします。以前の連載は、こちらからご覧ください。復活第1回は、日本から視察団も訪れる注目の図書館です。(ここまで日経クロステック)

 フィンランド独立100周年を祝うメインプロジェクトであるヘルシンキ中央図書館(愛称はOodi、オーディ)が2018年12月5日にオープンした。フィンランド語で「オーディ」とは、古代ギリシャ劇に登場する頌歌(しょうか)を意味し、愛称は一般公募から選ばれた。12年に行われた国際コンペで544件のエントリーから選考されたのが地元ヘルシンキのALA Architects(エーエルエーアーキテクツ)のデザインだ。

2018年12月5日にオープンしたヘルシンキ中央図書館。愛称はオーディ。写真は、敷地の西側にある広場から見た(写真:武藤 聖一)
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図書館の3階に広がる開架スペース(写真:武藤 聖一)
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 15年に工事がスタートし総工費9800万ユーロ(日本円で約120億円)をかけて、独立記念日の前日に当たる18年12月5日に一般公開された。敷地は、ヘルシンキ中央駅から北に延びる線路と平行に位置する。南北に長いこの図書館は、地下1階・地上3階建て、総延べ面積は1万7250m2の規模だ。

南北断面図(資料:ALA Architects)
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 オーディの基本コンセプトは明確だ。建物のほぼ全てが公共スペースから成る。館内は、ライブラリーの機能を3つのレベルで分けており、様々なアクティビティーに活用できる1階、機能面重視の2階、静かで穏やかな空間が広がる3階という構成とした。

 館内に配置したスペースやサービスの利用を促すように、アーチ型で視覚的感動を与えるようにドラマチックなフォルムで開発されている。入り口は3カ所あり、駅につながる歩行者用の入り口と、アーチ状に張り出したメインエントランス、そして映画館や家族向け図書館のある北側の入り口だ。

ヘルシンキ中央駅の西側で、駅から徒歩2分ほどに位置する。南北に細長い形状(写真:武藤 聖一)
建物の構造イメージ(資料:ALA Architects)
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アーチ型につくられたメインエントランスのキャノピー。広場に向けてダイナミックに突き出している(写真:武藤 聖一)
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図書館の南端を見上げた。舳先(へさき)のような形状が印象的だ(写真:武藤 聖一)
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