国土交通省は2019年5月、CIM関連の10基準類を一気に公表した。そのうち、3つが既存基準類の改定で、残り7つは新たに作成したものだ。これまで、基準やルールの不備がCIM普及のネックとされてきた。今回の改定・作成によって、「25年のCIM原則化」に向けて大きく前進した。

国土交通省が2019年5月に改定・作成したCIM関連の10基準類(資料:国土交通省)
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 注目されるのは、導入から納品まで一気通貫でCIMを活用できる環境が整ったことだ。

 例えば、設計でCIMを活用する場合。まずは、前回説明した「CIM導入ガイドライン」に基づいて、3次元モデル作成する。その際には、モデルの種類や対象範囲、詳細度(つくり込みの程度)、属性情報、使用するソフトウエアなどを実施計画書に記載し、受発注者間で協議して進める。

 3次元モデルの作成後は、モデルが正しいかどうか検証する。新たに作成した「BIM/CIM設計照査シートの運用ガイドライン」では、3次元モデルの設計照査の手法をまとめている。

3次元モデルの設計照査の概念図(資料:国土交通省)
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 3次元モデルの設計照査については、従来のガイドラインや要領に明確な記載がなかった。そのため、受発注者双方にとって、必要な照査の水準や方法が分からなかった。そこで、ガイドラインではCIMの導入例が多い橋梁(鋼橋とコンクリート橋)の詳細設計を対象に、受注者が「BIM/CIM設計照査シート」に基づいて照査する項目を明示した。

 具体的には、(1)従来の2次元図面の設計照査と同様に、設計計算書などが3次元モデルに正しく反映されていることを確認(2)3次元モデルが正しく作成されていること(モデルの完全性)を確認(3)3次元の構造物モデルなどの電子成果品が正しく作成されていることを確認――の3項目だ。

BIM/CIM設計照査シートの適用範囲(資料:国土交通省)
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