壁体を構成する合板が工事中の雨掛かりや完成後の雨水浸入で含水――。前回記事「『雨水浸入で合板が含水』を再現して実験」で説明した試験体で、夏型結露の発生リスクの検証に取り組む。まずは、合板にあらかじめ水を掛けて含水率を一定レベルに高めた試験体1と、乾燥材のままの合板を使った試験体2の比較だ。1の結露リスクは予想通り高かった(動画あり)。2でも、実験期間中の天候が影響したのか、一時的に結露リスクが生じた。

 試験体1(合板の含水率40%以上、通気層を閉塞)と、試験体2(合板は乾燥材、通気層を開放)の比較から始めよう。

〔写真1〕まずは試験体1と2を比較
455mmピッチの間柱に挟まれた4区画がそれぞれ試験体で、実験施設の南側外壁に設置。まずは試験体1(合板の含水率40%以上、通気層を閉塞)と、試験体2(合板は乾燥材、通気層は開放)の比較検証から始めた(写真:日経 xTECH)
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 試験体の作成などを手掛けた神清(愛知県半田市)の施設で実験を始めたのは、2019年4月23日の午後。外気温は最高24℃だった。試験体の壁内に結露の発生を促すため、施設室内の冷房は室温16℃と低めに設定して運転を開始した。試験体は室内側で目視観察する。すぐに変化が生じたのが、試験体1だ。壁体の室内側に防湿層として張った透明ポリエチレンシートの壁内側に、水滴が付着し始めた〔写真1、2〕。この時点で、防湿層の裏面(透明ポリエチレンシートの壁内側)で計測した相対湿度は、100%に達していた。

〔写真2〕試験体1で防湿層裏面に結露水を確認
実験初日の2019年4月23日、午後5時ごろの試験体1。防湿層裏面(透明ポリエチレンシートの壁内側)に結露水が多数付着しているのが見える(写真:日経 xTECH)
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 目視観察を続けると、試験体1では、透明ポリエチレンシートに付いた結露水が徐々に増えていく一方だった。同日の午後5時ごろ、室内冷房を停止。すると、結露水は少しずつ減り始める。約12時間が経過した翌24日の午前5時ごろには、目視の限りで結露水は消えていた。防湿層裏面の相対湿度は100%のままだった。

防湿層裏面に出現した結露水
試験体1に結露水が発生する様子。動画撮影時は、午前10時ごろから現れ始め、翌朝5時までに消滅。撮影中の外気温は日中最高値で30℃、室温は約16℃という条件だった(動画:日経 xTECH)

 試験体1と合わせて、試験体2を比較観察していたが、1のように水滴が付着することはなかった。しかしデータ上は、防湿層裏面の相対湿度は、一時は90%を超えて、結露する寸前の状態だった(23日の午後2時から3時半ごろにかけて)。

〔写真3〕試験体2で結露水は目視できず
同じく4月23日午後5時ごろの試験体2。防湿層裏面の相対湿度は一時は90%を超えて、結露する寸前の状態だったが、目視で結露水は確認できなかった(写真:日経 xTECH)
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