熱中症見守りセンサー、あなたは着る派? それとも置く派?

2019/08/01 05:00
真鍋 政彦=日経 xTECH/日経コンストラクション、夏目 貴之=日経 xTECH/日経コンストラクション
出典: ,日経コンストラクション、2018年9月24日号 ,pp.44-45 (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)

本記事は、日経コンストラクション2018年9月24日号の特集「灼熱現場」を再構成したものです。

 「着るセンサー」開発で、繊維の製造からセンサーの作成や通信システムの構築まで全行程を1社で担う企業がある。従業員40人程度のミツフジ(京都府精華町)だ。保有する独自技術とフットワークの軽さを武器に近年、注目を集めている。

 同社が開発したシャツ形端末の「hamon(ハモン)」は、建設業界だけでなくスポーツや介護といった業界でも使われ始めた。16年12月に販売を開始して以来、売り上げは順調に増加している。

男性用と女性用の「hamon」。胸の裏地部分に導電性繊維を縫い付けてあり、トランスミッターを通じて計測データを送信する。右は銀メッキを施した導電性繊維の「AGposs」。東京都千代田区のショールームで撮影(写真:日経コンストラクション)
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 hamonの最大の特徴は、ミツフジが作り上げた銀メッキ繊維の「AGposs(エージーポス)」を利用している点だ。わずか0.1μmの厚さで銀メッキをコーティングした糸を24本より合わせた繊維で、高い導電性を持つ。そのうえ100回以上洗濯しても性能が落ちない。伸縮性も高いので、裏地に使っても着心地が変わらない。

 AGpossを通じて記録するのは、心拍などのバイタルデータだ。計測結果を分析して、着用者の体調やストレスを見える化する。胸に取り付けたトランスミッターには、通信機能に加えて加速度センサーやジャイロセンサーを搭載。利用者の転倒なども検知できる。

 これまで紹介した端末と同様に、専用のスマートフォンで自身の体調を確認したり、複数人から取得したデータをパソコンやタブレット端末で一覧表示して管理したりすることもできる。

 同社第1営業部の塚原裕和担当部長は、「全て自社開発なので、顧客のニーズに合わせて自由にカスタマイズできるのが強み」と話す。そのほか、利用者が毎日の洗濯がわずらわしいと言えば現場のhamonをまとめて洗濯するサービスを始めるなど、同社の事業範囲は繊維やシステムの開発だけにとどまらない。

 ミツフジには17年に前田建設工業が出資するなど、建設業界からの期待も大きい。同社や川田工業(富山県南砺市)などがhamonを活用し始めている。

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