米アマゾン・ドット・コムがディスプレー付きスマートスピーカーの新製品「Amazon Echo Show 5」の発売に合わせて、音声アシスタント「Alexa」に重要な新機能を追加した。ユーザーがAI(人工知能)に話しかけた音声履歴を簡単に消去する機能だ。音声アシスタントが引き起こすプライバシー侵害に対するユーザーの懸念を払拭する狙いがある。

 Amazon Echo Show 5はキッチンのカウンターや寝室のサイドテーブルなどに置くことを想定した5.5型のタッチスクリーン搭載デバイスで、米国や日本などで2019年6月26日から販売を始めた。音声操作やタッチ操作に対応し、料理レシピや買い物リストを閲覧したり、再生中の楽曲の歌詞などを表示したりできる。

 NHKなどのフラッシュニュースや動画配信サービス「アマゾン・プライム・ビデオ」も視聴できる。ハンズフリーでビデオ通話も可能だ。従来のEcho Showはディスプレーが10型で価格は2万7980円だったが、新しいEcho Show 5はディスプレーを小さくすることで価格を9980円に抑えている。

Amazon Echo Show5。置き場所はベッドサイドなどを想定する
出所:米アマゾン・ドット・コム
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 アマゾンは2019年5月29日、Echo Show 5の発表と同時に、Alexaを搭載するすべてのデバイスで録音されたAlexaとの音声対話を簡単に消せる機能を追加すると発表した。Alexaはユーザーによる「Alexa」という呼びかけに反応して音声の録音を開始し、データをクラウドに送信してクラウド上で音声認識の推論をする仕組みだ。音声の履歴はアマゾンのクラウドにすべて保存されている。それを簡単に削除できるようになったのだ。

Alexaに話しかけて音声データを削除

 音声データを削除したいユーザーは「Alexa、きょうの私の発言をすべて消して」と話しかければいい。米国では既に提供を開始しており、今後日本を含む世界各国に投入する。「Alexa、私が今言ったことを削除して」と言えば、直前の発言が消される機能も近日中に導入予定だ。ユーザーはこれまでもアプリなどからAlexaが録音した自分の音声履歴を確認し、個別に削除できるが、より作業が単純になった。さらにアマゾンは「Alexaプライバシーハブ」というWebサイトを新たに設け、ユーザーがプライバシー情報をまとめて管理できるようにした。

 ユーザーがAlexa搭載デバイスによる録音や録画を明示的に停止することも可能だ。これまでもAmazon Echoシリーズはスピーカーやカメラの機能をオフにできたが、新しく発表したAmazon Echo Show 5の場合であれば「カメラをオフにして、スピーカーだけ使える」という設定ができるようになった。

 デバイスがクラウドに接続している時には本体のライトが点灯し、録音している事実をユーザーに視覚的に伝えるようになっている。Alexaが録音をしているのはユーザーと会話をしているときだけ、というのがアマゾンの説明だ。

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